がろはる_喜

このページではイケメン革命ロキのプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

ぱいせん_喜

今回の「年下の男の子」第10話後半のアバター試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「年下の男の子」

赤の軍に呼び出された主人公は、ロキの助けが入り、なんとか窮地を逃れます。

魔法を使いすぎたロキは熱にうなされしまいますが、ハールの助けによってハールの家で回復します。

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


――ロキとハールさんの家で、一晩明かしたその日。

黒の兵舎への帰り道、少し遠回りしてロキと私はデートしていた。

イケメン革命_主人公

(今日はやけに混んでるな……)

買い物客で賑わう市場は、どこかいつもより落ち着きがない。

イケメン革命_主人公

なにかあったのかな?

辺りを見渡すと、むっとしたようにロキが私の手を引いた。

ロキ

俺といるのに、周りのことなんて気にしないで?

イケメン革命_主人公

……今はデート中だから?

ロキ

そうそう、わかってるじゃん

戯れのような会話をしながら、ロキは雑貨屋の前で足を止めた。

ロキ

……そうだ。ちょっとここの店主と話があるんだ
アリスはお店を見ながら待っててくれる?

イケメン革命_主人公

うん、わかった

イケメン革命_主人公

(商売の話でもするのかな?)

店の奥へ向かったロキを見送って、入り口近くのアクセサリーを眺める。

イケメン革命_主人公

(置いてあるもの、全部可愛い……!)
(女性客が多いんだ。流行りの雑貨屋さんなのかな)

見渡してみると、買い物に来ていた女性たちが、顔を寄せ合いひそひそと話し始めた。

革命娘

さっきのフードの人、見た?

革命娘

見た。……かっこよかったよね!?

イケメン革命_主人公

(フードの人って、ロキのこと?)

きらきらした視線の先には、店主と話し込むロキの姿があった。
ロキが振り向くと、女性たちはキャーっと小さく歓声を上げる。

イケメン革命_主人公

(ロキがお姉さんに騒がれてる……!?)

ロキ

お待たせ、アリス。行こう?

イケメン革命_主人公

あ、うん……

これまで出会わなかった状況に、私は茫然とロキの顔を見上げた。
深く被ったフードで隠れているけれど、伏せた長い睫毛は年下とは思えないほど色っぽくて……
形のいい唇の微笑みは、どきりとするほど魅惑的だ。

イケメン革命_主人公

(……もしかして、ロキって相当かっこいい?)

ロキ

どうしたの?

イケメン革命_主人公

っ、なんでもないよ

イケメン革命_主人公

(周りを気にしないなんて、無理かも)

女性たちの視線は、自分に向けられてるわけじゃないのに熱烈に感じた。

イケメン革命_主人公

(ずっとロキのこと可愛いって思ってたから、不思議な気分だな)

ロキはフードのふちを下げると、私の手を取った。

ロキ

2人きりになれるところに行こう?
アリスが可愛いからかな? 見られてるみたいだから

イケメン革命_主人公

(あ、ロキも彼女たちの視線に気づいてたんだ)

けれどにこりと笑うロキの瞳には、私しか映っていない。
それが嬉しい……なんて。一瞬だけ、そう思ってしまった。

ロキ

……ここまで来ればいいかな?

ひと気のない路地裏に入ると、ロキはくるりと私に向き合った。

ロキ

あのね、とっておきの物があるんだ

イケメン革命_主人公

なに?

ロキ

じゃーん!

ロキがポケットから取り出したのは、可愛らしいデザインのチョーカーだった。

ロキ

これ、アリスにあげる。看病してくれたお礼に

イケメン革命_主人公

(わぁ……、可愛い!)
(さっきの雑貨屋での用事ってこれのことだったんだ)

イケメン革命_主人公

いいの? 私こそ、助けてもらったお礼してない

ロキ

いいからいいから。じっとしてて? つけてあげる

イケメン革命_主人公

っ……

ロキの手が私の髪を耳に掛けるだけで、思わずびくりと身体が揺れた。
時折触れる手が骨ばっていて、宝物を見るように顔を覗き込むロキの身長は、私よりずっと高い。

イケメン革命_主人公

(私……、変だ)

不意に近づいた距離に、これまで気に留めなかったことばかりが目に入る。

イケメン革命_主人公

(この前まで全部、意識してなかったのに)

年下で無邪気で可愛くても、ロキは男の人だ。
部屋の中でデートした時も、お茶会で助けてくれた時も、ロキはその事を教えてくれていたのに。

イケメン革命_主人公

(どうして今まで、意識せずにいれたんだろう)

ロキ

でーきた。ほら、可愛い

イケメン革命_主人公

っ、ありがとう

ぱっとロキの手が離れて、我に返る。
近くの窓に映った首元には、しっかりとチョーカーがつけられていた。

イケメン革命_主人公

(可愛い……大事にしよう)

溢れる嬉しさに任せて、私はロキに尋ねた。

イケメン革命_主人公

ロキは、欲しいものある?

ロキ

俺? 欲しいものなんてないよ?

イケメン革命_主人公

でも、私もロキにお礼がしたいの

イケメン革命_主人公

(……昨日、倒れるまで魔力を使ってロキは助けてくれた)
(それに、出会ってから今日までずっと、クレイドルを案内してくれているから)
(ここはきちんと、お礼になることをしたい)

イケメン革命_主人公

私にできることなら、何でも言って?

ロキ

…………本当に欲しいもの、言っていいの?

頷くと、ロキの手が伸びてきて…――

ロキ

じゃあ、これ

イケメン革命_主人公

(っ……)

細い指が私の顎を掬い、親指が艶めかしく唇をなぞる。

イケメン革命_主人公

(これ……って)

今朝の甘く噛まれた感触が甦り、しびれるような熱を持った。

ロキ

でも、キスは禁止だもんね?

小首を傾げるロキの瞳は、挑発的に私を見つめる。

ロキ

わがままは言わないよ。俺いい子だから

イケメン革命_主人公

(あ……)

指先が離れていくことを、寂しいと感じてしまった。

イケメン革命_主人公

(このままだと、何もお礼を受け取ってくれないのかな)
(ロキが、望むなら……)

イケメン革命_主人公

……いいよ

ロキ

え?

意を決して、私はかかとを上げる。

イケメン革命_主人公

(えいっ)

ロキ

…………っ

ロキのフードをぐっと引き寄せて、勢いのまま頬に唇を押し当てた。

イケメン革命_主人公

っ……ごめん、これが限界

イケメン革命_主人公

(顔が熱い……。もっとすごいこと、されてるはずなのに)

自分からするというだけで、心臓はこれまで無いくらい早鐘を打っている。

イケメン革命_主人公

(ロキの顔、まともに見られない)

驚いたように固まったままのロキを、そっと見上げると……

ロキ

アリスから、キスしてもらっちゃった

まるで子供のようにくしゃりと表情を崩して、ロキは自分の頬を抑えた。

イケメン革命_主人公

(っ……やっぱり、可愛いなあ)

改めて湧きあがる感情は、胸がきゅっと締め付けられるような甘いものだった。
年下で可愛くて……知れば知るほど、新たな魅力を見せてくれるロキに、
私はもうどうしようもないほど、ほだされていた。


がろはる_全身

えええ、主人公からキスしてるぅぅぅぅ!!!鈍感主人公にはレアなシーン(゚O゚)