がろはる_喜

このページではイケメン革命ロキのプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

ぱいせん_喜

今回の「カレの噛み跡」第13話後半のアバター試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「カレの噛み跡」

久々に黒の兵舎に戻ってきた主人公。レイはロキのことも心配し、二人に任務を与えます。

その任務とは黒の軍のみんなにご馳走を作ることで、みんなと話しているうちにロキも元気を取り戻します。

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


――みんなでご馳走を食べた後、私はロキに思わず告げた。

イケメン革命_主人公

ロキってみんなに愛されてるなって思ったの

ロキ

……そうかな?

首を傾げるロキの声が、少しだけ沈んだ。

イケメン革命_主人公

(ロキ……?)

ロキはそのまま手を伸ばして――

イケメン革命_主人公

(……っ)

細い指で、まるで繊細なものを扱うかのように私の頬を包んだ。

ロキ

俺にはアリスのほうが、よっぽど愛されてるように見える

イケメン革命_主人公

(え…――?)

長い睫毛が伏せられて、ロキの声に寂寥(せきりょう)が滲んだ。

ロキ

俺は……愛されてなんかいないから
もし、そう見えるんだとしたら――
アリスが俺のこと、知らないだけだよ

イケメン革命_主人公

っ…………

イケメン革命_主人公

(どうしてそんなことを言うの?)

突き放すような言葉に、お腹の底が冷えて……煮え切らない想いが膨れあがる。

イケメン革命_主人公

……知りたくても、踏み込ませてくれないのはロキでしょ?

本音が、口をついて出た。

ロキ

…………

するりと、頬に触れていた手が離れていく。

イケメン革命_主人公

(あ……また、言葉を間違えた)

イケメン革命_主人公

待って……っ、今のは

そのままロキが消えていってしまうような気がして、私は捕まえようと手を伸ばす。
けれどその時、強い風が吹いて…――

イケメン革命_主人公

きゃ……

わずかにスカートの裾が舞い上がり、髪が乱される。
風がやむと、ロキの視線は私の膝に向けられていた。

ロキ

……怪我、したの?

イケメン革命_主人公

うん……。大したことはないんだけど

イケメン革命_主人公

(今の風で包帯が見えたのかな。……って、私の怪我のことはどうでもよくて)

イケメン革命_主人公

ロキ、さっきは……

謝ろうとするけれど、ロキの顔が凍ったように青ざめ強張っていることに気づく。

イケメン革命_主人公

ロキ……? っ……!

強く腕を引かれて、私は石段の上に座らされた。

イケメン革命_主人公

急に、なに……?

ロキは答えてくれず、無言のままスカートを上げると膝に巻かれた包帯を取った。

ロキ

傷になってるね

イケメン革命_主人公

(あ……)

膝に手をかざしたロキの両目が、赤くなる。

イケメン革命_主人公

(もしかして、魔法で治そうとしてる……!?)

イケメン革命_主人公

大丈夫、このくらいなんてことないから……

ロキ

アリスは黙ってて?

素っ気ない声が聞こえると同時に、ぱあっと魔法の光が暗闇を照らした。
治療してくれながらロキの赤い瞳が、ちらりと私を上目に見る。

イケメン革命_主人公

(……なんだか、変な感じ)

ロキの仕草はまるで猫がご主人を心配するようでもあるけれど……表情が、まるでない。

イケメン革命_主人公

私の傷のために……魔力を使わなくてもいいのに

沈黙を破って出た言葉は、よりによってそれだった。

ロキ

……アリス、俺が魔力持ってるって知ってたんだね
ハールに聞いた?

私はただ、こくりと頷く。

ロキ

ふぅん、いつの間に……

イケメン革命_主人公

(隠すようにとハールさんに言われていたわけじゃないけど……)
(ロキは自分の事を、自分以外の人から語られるのを嫌がるような気がする)

傷が治っていくのと同時に、ロキの瞳がだんだんと感情を失っていくのが、少し……怖かった。
辺りに暗闇が戻り、治療が終わる。

イケメン革命_主人公

ありがとう……

ロキ

……うん。もう傷なんてつけないで
あと、これ手当てしたのカイルでしょ?

イケメン革命_主人公

えっ……どうしてわかったの?

ロキ

こんなに完璧な処置をするのは、カイルだけだよ。それより……
俺以外の男に、触らせないで

イケメン革命_主人公

っ、治療してくれただけだよ。それに……

イケメン革命_主人公

(こんなことを言うと、また突き放されてしまうかもしれないけど)

イケメン革命_主人公

ロキにそんなこと、言われる必要はないと思う

イケメン革命_主人公

(……恋人でも、ないんだから)

包み隠さず、正直な気持ちを伝えると……

イケメン革命_主人公

え…――

ロキは私の前に膝をついたまま、傷があった箇所にゆっくりと顔を近づけた。
そして、そっと肌に口づけて――

イケメン革命_主人公

っ、ぁ……

歯を立ててロキは私の膝に新たな傷を作った。

イケメン革命_主人公

今、なんで噛んだの……!?

イケメン革命_主人公

(せっかく、治してくれたのに)

ロキ

……どうしてだろうね? 俺にもわかんないや

わずかに滲んだ血を、ロキはぺろりと舌でなめとる。

イケメン革命_主人公

(……っ)

与えられるかすかな痛みとくすぐるような感触が、身体の熱を上げる。

ロキ

許せないって思ったんだ……全部。アリスの身体に傷がつくことも
俺の知らないところで、他の人と話して……触れられてることも
……俺がつけた傷だけ、覚えてて

イケメン革命_主人公

っ、そんなの……

無理だと、言いたかった。でもまた縋るような視線に、何も言えなくなる。

イケメン革命_主人公

(私にも、ロキの気持ちがわからないよ)

ロキ

……そうだ。今日のお手伝いのご褒美、まだもらってなかったよね

ロキはそう言って、私の腕を引きながら立ち上がった。
改めて向かい合うと、ロキは再び私の頬に手を添える。

イケメン革命_主人公

っ、キスも甘噛みも、だめだよ

ロキ

……知ってる

ロキは私を、ただ抱きしめた。
甘えられて、心を許して、けれど時折見せる寂しげな顔や冷たい一面に胸を掻き乱されて……
私はロキと出会ってから、それをずっと繰り返している。

イケメン革命_主人公

(もう一歩、踏み込みたいって思っているのは……私だけ?)

イケメン革命_主人公

ねえ、ロキはどうしてこんなに、私を気に入ってくれてるの?

それは出会った当初から抱えていた、疑問だった。

イケメン革命_主人公

(好きって言わないでなんて、残酷なことをいうくせに)

けれど返ってきた答えは、さらに残酷だった。

ロキ

俺はアリスが、大好きだからだよ

イケメン革命_主人公

っ……

その言葉はいつもより、熱を増して胸に届く。
縋るように抱きしめる腕が、私にだけしか聞こえない囁き声が、“好き”という言葉を重くする。

イケメン革命_主人公

……私は言っちゃいけないのに、ロキは私のことが好きなの?

ロキ

……そうだよ?
だからアリスは……俺のこと、嫌いにならないで

イケメン革命_主人公

(今の“好き”はどういう意味なんだろう)

黒の軍や不思議の国のみんながロキに向ける“好き”なのか……
今、自分の胸の中にあるような、どこか切ないような“好き”なのか。

イケメン革命_主人公

(でも、ロキも自分の気持ちをわからないって言ってた)
(私も……私の気持ちがわからない)

膝の傷も、胸の中も痛かった。

ロキの背中越しに見える月は、日に日に満ちてきている。
胸の中のもどかしい気持ちもだんだん、満ちてきてる。

その気持ちの名前には――満月がくるまで、気づきたくない。


がろはる_全身

ロキってば、ずるいんだーo(`ω´ )o