がろはる_喜

このページではイケメン戦国信長のプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

ぱいせん_喜

今回の「心音の献上」第八話中盤の恋の試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「心音の献上」

信長となかなか分かり合えない主人公は宿から飛び出し、そこで顕如に捕まってしまいます。

信長の助けもあり、なんとか勝利することができたその夜。

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


ためらいなく、私の胸元を明かりの下に暴いた。

イケメン戦国_主人公

っ…待ってください、いったい何を…

織田信長

黙れ。今宵は貴様の口応えを聞いてやる余裕はない

イケメン戦国_主人公

っ……

真っすぐに見つめられて、声の出し方を忘れてしまった。
戦場での冷たさも、ふたりきりで戯れる時の穏やかさも、今はなくて…
狂おしいほどの熱が、瞳に浮かんで、光っている。

イケメン戦国_主人公

(信長様……っ?)

織田信長

…今宵は、コレを奪う

イケメン戦国_主人公

ぁっ…

手のひらが胸元を這い、びくっと腰が跳ねた。

イケメン戦国_主人公

(ん……っ)

あらがうことも忘れて、肌に触れる温もりをただひたすら感じ取る。
心臓が、壊れそうなくらい鳴っている。

織田信長

●●●……

イケメン戦国_主人公

っ…ん…ぁ

淡い刺激に息が乱れて、胸が大きく上下するけれど…

イケメン戦国_主人公

(あれ……?)

信長様の手は私の左胸の上で、ぴたりと動くのをやめた。
とく、とく、とく、と、自分の心臓の音が、固い手のひらに伝わっていくのがわかる。

織田信長

貴様の心ノ臓は、今宵から俺のものだ

イケメン戦国_主人公

え…

手のひらを胸にあてたまま、信長様が私を睨んだ。

織田信長

勝手に死ぬことなど、許さない

イケメン戦国_主人公

(それが、信長様の欲しいものなの…?)
信長様は……私に、死ぬなと仰るんですか?

織田信長

そうだ

イケメン戦国_主人公

平気な顔で、人を殺すのに……私には、死ぬなと?

織田信長

……そうだ

イケメン戦国_主人公

っ……どうして、ですか……?

見下ろす信長様の頰に、私の手のひらで触れた。
されるがままになりながら、信長様は低い声で囁いた。

織田信長

理屈など何もない。だが……今すぐ奪わねば気が済まなかった

心臓の上に押し当てられた手が、体温を確かめるように私の肌を撫でる。

織田信長

貴様が襲われるのを見た瞬間、気付けば名を叫んでいた。
貴様が死ぬのは、俺にとって、耐えがたい苦痛だと思った

イケメン戦国_主人公

(そんなことを思ってらっしゃったの……?)
(やっぱりこの方は……鬼でも、魔王でもない)

合戦のさなかに見た、温かな眼差しが頭をよぎる。

イケメン戦国_主人公

(信長様は……ちゃんと、優しい)
(ちゃんと、こんなに、温かい)

肌をへだてて奪われた心臓の音が、どくっと高鳴り、乱れていく。
まつ毛が触れそうなほどの距離で、澄んだ瞳が、余裕なく揺れている。

織田信長

こんな思いをしたのは、初めてだ。
人ひとりいなくなる程度のことで、こんな……
……っ

言葉に途切れさせ、信長様が苦しげに息をつく。
それ以上は何も言わず、私の身体を片腕で強く抱きすくめた。

イケメン戦国_主人公

(信長様……っ)

広い背中に腕を回して、私は信長様をぎゅっと抱きしめ返した。
抑え込んで見ないふりしていた想いがとめどなく溢れ出す。

イケメン戦国_主人公

(どうしよう、私……信長様が、好きだ)
(いつの間にか、こんなに……どうしようもないくらい、好きになってた)
(好きって言葉じゃ足りないくらい、愛しくてたまらない)

信長様の私への気持ちが、愛情なのか執着なのか、憐れみなのか…それは、わからない。
それでも、求められることが、どうしようもないくらい嬉しい。

イケメン戦国_主人公

……わかりました。私の心臓を、あなたに差し上げます

胸にあてられたままの信長様の手に、私は自分の手のひらを重ねた。

織田信長

……今宵は、文句を言わんのか

イケメン戦国_主人公

はい、言いません。文句なんて、ありません

私は今夜、信長様の心の底に、本人さえ知らない温もりがひそんでいると気付いた。
けれど信長様は、これからも容赦なく、自分の大望のためにいくつもの命を摘むだろう。

イケメン戦国_主人公

(血に濡れたこの方の目は冷たい。きっと……この先もずっと)
(でも、それなら私の身体で温めればいい)
(私に生きろって言ったあなたの心は、ほんとはこんなに温かいってことを…)
(ほんの少しでいいから、私の身体で伝えたい)

どちらからともなく腕を身体に絡ませて、ぴったりと抱き締め合う。

イケメン戦国_主人公

(心臓の音、聞こえる……。どっちの音か、わからないな)
(ずっと……このままでいたい。信長様から離れたくない)

穏やかな音に耳を傾けながら、信長様を腕に抱き締め、私はそっと目を閉じた。


がろはる_全身

これまで、ただただ踊らされてた主人公ですが、ここから信長の好意を感じるようになります。

がろはる_喜

信長様のルートって実は一番プラトニックだったりするよね。そこがいい!!