がろはる_喜

このページではイケメン戦国政宗のプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

ぱいせん_喜

今回の「追いかけっこの結末」第十話中盤の恋の試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「追いかけっこの結末」

万全の状態ではない中、上杉軍と対峙した政宗軍。

政宗と謙信の一騎打ちになり、政宗は負けてしまうものの、謙信はそのまま引いて行ってしまいます。なんとか戦は終わり、安土に帰還した後、怪我の容態を見に政宗の御殿へ向かう主人公。

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


イケメン戦国_主人公

ひ、卑怯だ……!

伊達政宗

捕まえたら離さないって言っただろ?

イケメン戦国_主人公

(なっ……)

ふん、と得意げに笑う政宗を見て、ドキッと鼓動が跳ねる。
ただそれだけのことでときめいてしまう自分に、ため息が漏れそうだった。

イケメン戦国_主人公

(……重症だな、私。政宗のこと、好きすぎる)

伊達政宗

帰りたかったら、俺から奪い返してみな

私の気持ちなんてつゆも知らず、また政宗が挑発してくる。

イケメン戦国_主人公

……けが人だからって、容赦しないからね

伊達政宗

おー怖い。やってみろよ

イケメン戦国_主人公

(あっ)

草履へ手を伸ばすと、政宗がひらりと一歩後ろに引いた。

イケメン戦国_主人公

……っ、待って……っ

伊達政宗

待たない。欲しかったら、追いついてみな

イケメン戦国_主人公

(……っ、もう!)

余裕の表情でこちらを振り返りながら、政宗が御殿の廊下を小走りに駆けていく。

イケメン戦国_主人公

あんまり走ると、傷に障るんじゃないの……っ?

伊達政宗

いや、まったく。痛くもなんともないな
それよりどうした?けが人だからって容赦しないんじゃなかったのか?

イケメン戦国_主人公

く……っ

イケメン戦国_主人公

(たしかに、言ったけど……!)

意外と広い御殿の中を駆けまわっているうちに、だんだん息が切れてきた。

イケメン戦国_主人公

(前に、政宗に追いかけられたことあったっけ)
(今度は私が追いかけてるって……なんか、変なの)

懐かしい記憶が、頭をよびる。

イケメン戦国_主人公

(そうだ…。たしかあの時、キスされるのが恥ずかしくなって)
(ようやく、政宗に恋をしてることに気づいたんだった)

遠くなる背中を追いかけながら、焦がれる気持ちがどんどん強くなる。

イケメン戦国_主人公

(追いついたら、抱きしめて欲しい……いっぱい、触って欲しい)
(私……好きだって気がついた、あの時より……もっと政宗のことが好きだ)
(……もっと、ずっと……好きだ)

御殿中を駆け抜けて、結局、政宗の部屋に逆戻りした。

イケメン戦国_主人公

(いまだ!)

政宗の着物に、指先が届いて、すかさず掴んで引き寄せ、政宗の背中にぎゅっと抱きついた。

イケメン戦国_主人公

……っ、捕まえた!

息を切らして顔をあげると、愛おしげな眼差しと視線が絡む。

伊達政宗

……捕まってやったんだよ

呼吸を乱しもせずに、政宗が囁く。
艶を帯びた声に、きゅうっと胸の奥が締め付けられる。

伊達政宗

ほら、草履、返してやるよ

イケメン戦国_主人公

……っ、いらない、よ

伊達政宗

何だ、いらないのか。必死に追いかけ回しといて

伊達政宗

……じゃあ、何が欲しいんだ?

罠に掛かった獲物を眺めるように、政宗は楽しそうに笑った。

イケメン戦国_主人公

それは……


イケメン戦国_主人公

(……ああもう、こんなの、政宗の思う壺だ)

きっと政宗は、私の気持ちを見抜いてる。
私が捕まえたはずなのに、いつの間にか立場が逆転していることに気づく。

イケメン戦国_主人公

(ほんと、たちが悪い……)
(捕まえた獲物を食べる前に……弄んで、楽しんでるんだから)

政宗の着物を握ったままの手に、きゅ、と力が入る。
心の中でいくら反抗しても、胸に湧く愛しさは、もう止められそうにない。

イケメン戦国_主人公

……政宗が


イケメン戦国_主人公

政宗が欲しい

言葉が選べずに、直球な物言いになってしまった。
赤く染まる頬を、隠す余裕すらない

伊達政宗

……よく出来ました

満足気に笑う政宗の手が、私の身体に触れる。
ただそれだけで、おかしくなりそうなくらい、歓喜に胸が震えた。

伊達政宗

お望み通り、全部お前にくれてやる

イケメン戦国_主人公

んっ……

唇を塞がれ、乱れた呼吸ごと奪われた。
舌が柔らかな隙間をまさぐって、甘い水音が耳に響く。

イケメン戦国_主人公

んっ…ふ……

手足を絡ませるようにして、敷布団の上にもつれるように倒される。
政宗の舌先が、気持ちいいところばかり刺激して、
唇の隙間から、吐息がこぼれ落ちた。

伊達政宗

威勢よく宣言したわりには、その程度か

イケメン戦国_主人公

(え……)

ふいに唇を離した政宗が、悪戯っぽく囁いてくる。
形のいい唇が、私の耳元へと降りてきた。

伊達政宗

もっと、欲しがれ

イケメン戦国_主人公

……っ

低く艶めいた声に、鼓膜が震えた。
視線を上げると、政宗の青い瞳が私を捉える。

イケメン戦国_主人公

(……欲しいよ、ぜんぶ)

愛おしさが、恥じらいを拭い去っていく。

イケメン戦国_主人公

……っ、…あ

鎖骨にやわらかく歯を立てられ、するりと喉から甘い声が滑り出た。
びく、と跳ねた腕を持ち上げて、政宗の襟足をくしゃりと握る

伊達政宗

……可愛い反応
ちょっと前まで、口づけひとつで騒いでたのに

ちゅ、ちゅ、とわざと音を立てて、政宗は鎖骨から耳元へたどるように口付ける。

イケメン戦国_主人公

ぁ、それっ、は……恋人でも、ないのに、政宗が、してたから…っ

かすかな刺激に言葉を途切れさせながら、反論する。

伊達政宗

じゃあ今はいいのか、俺の好きにしても

イケメン戦国_主人公

(う……)

からかうように口角を上げて囁かれ、また心臓が跳ねた。
おとなしく口を閉ざした私を見て、政宗の目が一際、熱を増す。

伊達政宗

お前のそういう顔、いいな

イケメン戦国_主人公

っ、そういう、顔って……?

伊達政宗

恥ずかしくてたまんないくせに、俺が欲しくてたまりませんって顔
わけわかんないくらい、可愛い

イケメン戦国_主人公

(……そんな顔、してるんだ)

政宗の目に自分がどう映っているのか、想像するだけで全身沸騰しそうになる。

イケメン戦国_主人公

うん……そうだよ
私、政宗には何されたって……嬉しいの

伊達政宗

……っ

政宗の襟足から、うなじへ指を滑らせて、引き寄せる。

イケメン戦国_主人公

好き…政宗が好き。大好きだから

イケメン戦国_主人公

(もっと、もっと……欲しい)
(政宗がくれるもの、なんでも嬉しい)

イケメン戦国_主人公

どうなってもいいくらい、愛してるから
……私を、政宗のものにして

伊達政宗

……っ
ばか

唸るように短く言って、政宗が私の唇に噛みついた。

イケメン戦国_主人公

っ、ん…、んん

荒く着物を乱した指先が、身体の一番熱い場所に触れた。
その直後、甘美な刺激が私の全身を駆け巡る。
あふれてくる声と一緒に、涙で視界がにじんでいく。

伊達政宗

泣くな……可愛いから

イケメン戦国_主人公

……っ、だって、嬉しくて、止まらないの

政宗の手が私に触れて、私も政宗の身体に触れられる。

イケメン戦国_主人公

(それが……嬉しいから)

私を見つめる政宗の顔が、穏やかにほころんだ

伊達政宗

ほんと、可愛いやつ

イケメン戦国_主人公

ん……

また柔らかく、唇が重なる。
優しい熱に包まれながら、私は政宗にすべてをゆだねた。

…………

イケメン戦国_主人公

(――…あ)

抱き合ったまま、どれくらいの時間が経ったのか、
目覚めた時には、月明かりが煌々(こうこう)とあたりを照らしていた。

伊達政宗

起きたのか

起きて月を見ていた政宗が、縁側から顔だけでこちらを振り返る。

伊達政宗

そのまま寝てろよ
月が空にあるうちは、城に返すつもり、ないからな

イケメン戦国_主人公

……私も、帰るつもり、ないよ

寝床から出て、政宗の隣に座る。
政宗はやけに真剣な顔で、何か考え事をしているようだった。

イケメン戦国_主人公

……どうかした?

夜空に浮かぶ満月を見つめ、政宗は静かに口を開いた。

伊達政宗

●●●、俺は、戦うことをやめる気はない

イケメン戦国_主人公

……?うん、わかってる

伊達政宗

だからお前は、俺のそばにいる限り、また怖い思いもするだろうが

伊達政宗

お前の手は、絶対に汚させない。勝手に死ぬのも、許さない
お前のことは、俺が守る
だからお前は、俺のそばにいろ

イケメン戦国_主人公

……うん

イケメン戦国_主人公

(これから先、また、どんなに危険なことがあっても……)
(政宗と一緒なら、きっとだいじょうぶ)

隣にある政宗の手に、そっと自分の手のひらを重ねた。

イケメン戦国_主人公

政宗こそ、勝手に死んだら、許さないからね

伊達政宗

……生意気

くすりと笑って、政宗が静かに手を握り返してくれる。
今は一秒でも長く、触れ合っていたかった。

イケメン戦国_主人公

(どんな未来が待っていても、私は……政宗のそばにいたい)
(ずっと……)


がろはる_喜

やっと政宗とオフィシャルな関係になれた!って感じですね♪