がろはる_喜

このページではイケメン革命ランスロットのプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

ぱいせん_喜

今回の「蒼の世界と、嘘」第15話後半のアバター試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「蒼の世界と、嘘」

ある日、ゼロと買い出しに行った主人公。魔法の国の手先に囲まれ、さらわれてしまいます。

そこで、アモンからランスロットの目的について聞かされ、ひどくショックを受けるのでした……

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


暗いくらい魔法の塔を出ると、外はもう夜に包まれている。

ランスロット

……

イケメン革命_主人公

(……どうして、何も言ってくれないの?)

言葉にならない衝動が込み上げて、私はランスロット様の腕を掴んだ。

イケメン革命_主人公

……ランスロット様っ

やっと、視線が重なった。

ランスロット

どうした……

イケメン革命_主人公

(聞きたいこと、伝えたいことがたくさんあるよ……)

零れそうな気持をぐっと押さえて、言葉を紡ぐ。

イケメン革命_主人公

……ちゃんと、話をさせてください

ランスロット様は、ついて来るように視線だけで私を促した。

ーーーーー(場面転換)

イケメン革命_主人公

(ここ……)

辿り着いた場所は、自生した魔宝石を水面に映しキラキラと光る池だった。
幻想的な景色が、より一層、さっきまでのことは夢だったんじゃないかと思わせる。

ランスロット

この場所は、なかなか人が寄りつかない
話すには、最適だろう

ランスロット様は、瞳に水面の蒼だけを映していた。

まるで、私の言葉を待つように。

イケメン革命_主人公

ランスロット様……、あの人、アモンが言っていた事は、全て嘘ですよね?

ランスロット

残念だが……
全て、真実だ

イケメン革命_主人公

……

ランスロット様の唇に、冷たい笑みが浮かぶ。

ランスロット

出逢ったばかりのあの日、言ったはずだ
『全て意のままに操れる世界』を手に入れたいと

組み敷かれながら、冷たく言い放たれた言葉が蘇る。

【回想】ーーーーー

ランスロット

この戦いに勝利すれば、全て意のままに操れる世界が手に入る

イケメン革命_主人公

意のままに、操れる世界……?

ランスロット

ああ、赤の軍が全てを支配する世界
一番上から見る景色こそ、俺が欲しいものだ

ーーーーー

ランスロット

あの日から、この心は変わらない

冷たい表情に、心が負けそうになる。
だけど、その刹那……、ランスロット様の瞳が一瞬だけ揺れた。

イケメン革命_主人公

(……っ……、どうして、私が揺らいでるの)
(あの日、決めたのに……)

【回想】ーーーーー

イケメン革命_主人公

……ランスロット様。私は、あなたのことがわかりません
そばにいればいるほど、わからなくなる

ランスロット

……

イケメン革命_主人公

冷たく非道なあなたと、……たまに寂しそうな顔をするあなた、どちらが本物か、私にはわかりません
けど……、わからないままでいい

ランスロット

……?

イケメン革命_主人公

ランスロット様。私は、あなたの言葉よりも、心を信じます

ランスロット

心……、だと?

イケメン革命_主人公

はい、私は私が思うあなたを、ただ信じます

ーーーーー

いつも自分の心を隠してしまうこの方のことを、ただ信じる。

そして、そばにいる、そう決めた。

ずっと前を見つめたままのランスロット様と視線を重ねたくて、
背伸びをして頬を両手で包んだ。

ランスロット

…………アリス?

イケメン革命_主人公

……もう、私には嘘をつかないでください

ランスロット

……

イケメン革命_主人公

あなたの悲しい瞳は、もう見たくない……

ランスロット

お前の瞳は飾りか?

ランスロット

あの男の言う通りだ。俺はお前を懐柔し……、
道具として使うつもりだ

ランスロット

ーー……満月が訪れても、お前を帰さない

イケメン革命_主人公

ランスロット様がそう望むなら、そうしてください

ランスロット

……なに?

両手から伝わってくる体温が、背中を押してくれる。

イケメン革命_主人公

言ったはずです。あなたは私の大切な人だと
……その人の手になれるなら、構いません

ランスロット

……っ

イケメン革命_主人公

それに、知っていますから
あなたが、誰よりも優しい人だって。ひどい使い方は、出来ないでしょう?

ランスロット

……甘いな、アリス

ランスロット様の手が、私の手を覆う。

そして、ぐっと引き寄せられた。

ランスロット

この手を、どれだけ血に濡らしてきたと思う?
この手で、どれだけの物を壊してきたと思う?

イケメン革命_主人公

……ランスロット様……っ

ランスロット

お前の瞳に映る人間が、優しく見えているのなら……
それは、まやかしだ

イケメン革命_主人公

……まやかし?

ランスロット

ああ、お前1人壊すことなど、容易い

ランスロット様の顔が近づき……、

イケメン革命_主人公

……んっ……、っ

まるで獣のように首筋に噛みつかれる。

イケメン革命_主人公

(……怖い。だけど……っ)

頬から手を離し、その手で目の前の身体を抱きすくめた。

ランスロット

……

動きが止まり、そして、身体が離れていく。

ランスロット

お前は、人を疑うことを知らなすぎる

ランスロット様は、私から顔を背け……、
そして拒絶するように背を向けてしまう。

その時、風で水面が揺れた。

イケメン革命_主人公

(……っ)

水面に映るランスロット様の表情は、ひどく切ないものだった。

もう声は、かけられない。

私はただ、水面に映る瞳を、ずっとずっと見つめていた……ーー


がろはる_悲

とっても切ない。。。