このページではイケメン戦国謙信のプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!
今回の「咎めの口づけ」は第八話中盤の恋の試練プレミアストーリーになるぞ!!
プレミアストーリー「咎めの口づけ」
相変わらず、牢屋に閉じ込められている主人公…
「離れるときに悔いが残らないように謙信との思い出をたくさん作りたい」と告げます。
この「離れる」という言葉に豹変する謙信。自分の恋心にやっと気づくのでした…
※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。
お前を閉じ込めて自分のものにしたいと思うくらいには…
こうして理性の歯止めが利かなくなるくらいには、恋情に溺れている
それならどうしてそんな顔してるんですか！
謙信様の苦しげな顔は、およそ愛の告白にそぐわなかった。
俺はお前を愛するべきではなかった
俺のそばにいる者は、不幸になるのだから
（っ…その言葉は、あの夜と同じ）
……
俺は戦禍の中で生きるよう定められている
だが、その代償のように……俺の存在はそばにいる者を不幸にする
……
（謙信様は私を不幸にしないために、遠ざけようとしていたの……？）
許せ、●●●。今宵のことは、忘れろ
嫌です！
考えるより先に叫んでいた。
忘れろだなんて……そんなこと、言わないでください
●●●……
（だって、そんなことをしたら）
あなたのことを好きな……私の気持ちはどうなるんですか
……っ
（ああ、言ってしまった）
一度口に出してしまったら、とめどなく想いが溢れた。
好きです、謙信様
……っ、言うな
――抑えられなくなる
謙信様の声が苦悩に掠れる。
…好きです
ただ、繰り返し伝えることしかできなかった。
それがもどかしくて苦しくて、また泣きそうになる。
（強いところも危ういところも、すべて）
（あなたを好きにならない理由がどこにもなかったの）
お前は何もわかっていない
耐えかねたように、謙信様の力強い腕が私を抱きすくめ――
（っ…謙信様）
耳元にかかった吐息に理性が焼かれた。
……こんなにも
俺はお前に触れずにはいられない
お前の好意は、俺の感情とは違う、美しいものだと知っているのに
そんなこと、ありません……っ
いいや、お前は知らない。俺がどれだけお前を想っているか
自分を呪うように謙信様は唇を噛む。
（ひとりで、苦しまないでほしい）
（私にもあなたの抱えてる熱を、わけてほしい）
だったら、教えてください
謙信様が私をどう思っていらっしゃるのか
挑むように謙信様を見据えると……
っ……
大きすぎる衝動を呑みこむように、謙信様は大きく息をついた。
愛している……お前がいなければ、息もできないほどに
（あ…）
謙信様の瞳にほとばしる激情に思考のすべてを奪われ、
ただ、そこにあるのが一片の混じりけもない真実だと思い知る。
（私は……謙信様のこの言葉を、ずっと待ってたんだ）
私、不幸になったりしません。その言葉が聞けたから
謙信様の身体を強く抱きしめ返す。
何があったって、謙信様となら平気です
（だから、絶対にこの手を離したりしない）
……お前は愚かだ
だが、もっと愚かなのは俺だ。己の衝動ひとつ、止めることができなかった
謙信様は切なげな吐息を漏らし、はだけた私の襟元を直す。
お前を部屋に連れて行く。力を抜け
謙信様……っ？
（わ…っ）
何かを言う前に、背中のひざ裏を支えられ軽々と身体が宙に浮いた。
あまり話しかけてくれるな。今は余裕がない
お前の声を聞いているだけで、理性がもたなくなる
（謙信様の身体も、熱い…）
そのまま、謙信様は私を抱えて牢を出た。
あの、自分で歩けます……っ
駄目だ
それきり何も言えず、謙信様にしがみつき…
誰ともすれ違うことなく、謙信様の部屋に着いた。
謙信様は私を柔らかい布団に下ろすと、身体を押さえつけるように乗り上げた。
あ…っ、待って…
待たん。俺はお前が今すぐに欲しい
ん……っ
性急に唇を重ねられ、二回目のキスを与えられる。
口の裏側を柔らかな舌がくすぐり、瞬く間にさっきまでの熱を呼び覚ました。
（っ…とろけ、そう）
長い口づけが終わり、力の抜けた身体から帯はたやすく解かれる。
っ…謙信、様…
消え入りそうな声で私が呼ぶと、
謙信様は何かに耐えるように眉を寄せた。
悪いが手加減はできない
（どうして、そんなに辛そうな顔をするの？）
熱に浮かされた瞳を楽にさせてあげたくて……おずおずと謙信様の背に腕を回した。
……●●●
…私なら、平気です
好きな人にされることなら、全部
覚悟を決めて、謙信様を見つめる。
お前という女は……どこまで俺の心を縛れば気が済むのだ
（そんなの……っ）
…私の心だって、謙信様に縛られてます
（あの時牢獄に囚われたのは、きっと身体だけじゃなかった）
それ以上、俺を煽るな
さらけだされた肌を謙信様の指先がなぞる。
っ…ん、あ…っ
甘い刺激に身体がしなるたび……
それを咎めるように、至るところへ口づけを落とされた。
（何も、考えられない。……謙信様のこと以外）
身体中を征服されて思考がぐずぐずに溶けていく。
また、泣いているのか
（っ、あ…）
いつの間にか目の縁に溜まった涙に、温かな唇が触れる。
これから先――お前が俺の前以外で泣くことは許さない
その涙の一滴さえも、お前は俺のものだ
謙信様、ぁ……
感情の一片（ひとひら）まで奪われるような感覚に、身体の芯が震えた。
わかったな
っ……はい
（これから先、謙信様の心が安らぐのなら、私を丸ごとあげたっていい）
……離れるな
その囁きは、命令のようにも懇願のようにも聞こえた。
どちらにせよ切なくなって、謙信様を強く抱きしめる。
朝が白むまで……愛する人の名を呼びながら。
他のルートに比べると一夜を迎えるのがちょっと早めの謙信ルートww
ちょっと危なっかしい謙信ですが、これが「狂おしいほどの愛」というやつなのかしら??
