がろはる_喜

信玄様との両ルート(幸福な恋・情熱の恋)をどちらも恋度MAXで秘密エンドを見ると、特典が貰えるんだよ!

ぱいせん_喜

特典は「幸せの特等席」が読めるのとロングボイスだぞ

幸せの特等席

●●●と信玄が甲斐に暮らすようになってから、数日後のこと――
躑躅ヶ崎館(つつじがさきやかた)の自室で、ふたりはともに過ごしていた。

武田信玄

君に家具を作ろうと思う

イケメン戦国_主人公

え?

唐突に言い出した信玄を見て、●●●は目を丸くした。

武田信玄

(おっと、そういう顔も可愛い)

沸き立つ愛しさに任せ、●●●の髪を撫でる。

イケメン戦国_主人公

ん…信玄様、くすぐったい…。…じゃなくて

上気しかけた顔を引き締めて、●●●が信玄を見上げる。

武田信玄

(見てて、飽きない子だ)

イケメン戦国_主人公

それって……戦場でした約束を叶えてくれるってことですか?

武田信玄

ああ。そうだ

武田信玄

(君がくれた、将来の優しい約束だからな)

あの約束が、地獄のような戦場で信玄の生きる力を掻き立てた。

イケメン戦国_主人公

嬉しいです……ありがとうございます

●●●は、弾けるような笑みを浮かべた。

イケメン戦国_主人公

じゃあ、私も約束を守ります

武田信玄

君は、俺の隣で着物を作ってくれるんだったな

イケメン戦国_主人公

はい!

●●●は、ぐっと身を乗り出した。

イケメン戦国_主人公

信玄様……今、欲しい着物とかありませんか?
最初にこのお城で作る着物は、信玄様に差し上げたいんです

武田信玄

(へえ…嬉しいな)

少しはにかんだ●●●が、ますます愛しくなった。

武田信玄

ぜひ、お願いしたい。どんな着物かは、任せるよ
君にもらえるなら、俺にとってはそれが最上の着物だ

イケメン戦国_主人公

っ…本当ですか?

武田信玄

もちろん

武田信玄

(姫君の手で作った着物を纏っている間、ずっと幸せな気分でいられるだろうな)

イケメン戦国_主人公

よかった。手拭いしか差し上げたことがなかったから、気になってたんです

武田信玄

(手拭いか…。懐かしいな)

●●●にもらった手拭いは、一度も汚すことなく、今も大事に取ってある。

イケメン戦国_主人公

私、頑張って作りますね

武田信玄

俺もだ。何ができるかは、楽しみにしててくれ

武田信玄

(まったく。信じられないくらい幸せだ)

病に侵されていた自分の身に、こんな穏やかな日々が待ってると、誰が思っただろう。
ふたりで顔を見合わせて、笑みをこぼした。

それからひと月ほど経ち……
隣同士に座り、信玄は家具作りを、●●●は裁縫をそれぞれしていた。
仕事の合間を見つけ、作ったかいがあって、ふたりの作品はそれぞれ完成に近づいている。

武田信玄

隣で大工仕事をされると、うるさくて気が散らないか?

武田信玄

(縫物なんて、細やかな仕事だろうに)

イケメン戦国_主人公

いいえ、私、信玄様が物を作ってるところ見るの、好きです

目をキラキラと輝かせる●●●を見て、胸が甘く疼いた。

武田信玄

(可愛いなー。今すぐ抱きしめたい)

イケメン戦国_主人公

信玄様が作ってるのって……椅子だったんですね

●●●の視線の先には、
この時代の家屋にはそぐわない西洋風の椅子が完成しつつあった。

武田信玄

君と五百年後に行った時、この形の椅子が便利だったからな
再現できるかどうか、ちょっと作ってみた
あとは、やすりをかけて、塗装したら完成だ

武田信玄

(記憶が薄れる前に作れて、よかった)

イケメン戦国_主人公

すごい……! 信玄様ってやっぱり器用ですね

武田信玄

着物を作る方が、よほど器用だ

イケメン戦国_主人公

そうでしょうか?

●●●は首を傾げた。

武田信玄

(ささいな仕草に、いちいち愛しくなるんだから、俺も重症だな)
(五百年後でも、恋の病は治療できないらしい)

●●●は再び、楽しそうに縫物を始める。

イケメン戦国_主人公

私の方も、今日中に完成しそうです

武田信玄

楽しみだ。着るのが待ちきれない

武田信玄

(嫌というほど着物と●●●を褒めちぎって、)
(お礼に目一杯抱きしめるのが、待ちきれない)

信玄の心のうちを知らず、●●●は熱中して、手を動かしていた。
しばらくして……

イケメン戦国_主人公

できた!

●●●が、ぱっと立ち上がって嬉しそうに着物を広げる。

武田信玄

(お、終わったか)

すでに作業を終えていた信玄も、一緒に立ちあがる。

イケメン戦国_主人公

ふふ、どうですか

●●●の手から着物を受け取って、じっくりと眺める。

武田信玄

(いい着物だな、丁寧に作ってることがすぐにわかる)
(色も柄も、俺の好みに合わせて、選んでくれてるんだよな)

ずっと作ってたところを見てたから完成品の想像はついてるはずなのに、
実際に手に取ると、思っていた以上の感動がこみ上げた。

武田信玄

ありがとう、すごく気に入った

イケメン戦国_主人公

よかった。大きさを見たいので、羽織ってもらってもいいですか?

武田信玄

ああ

信玄は着物に袖を通す。

武田信玄

(着心地も抜群だな)

イケメン戦国_主人公

大きさもぴったりですね。お直ししなくてもよさそう…

●●●は信玄の正面に立ち、真剣な顔で着物の襟を整える。

武田信玄

(これを放っておく手は、ねえな)

迷わず身をかがめ、愛らしい唇に口づける。

イケメン戦国_主人公

んっ

顔を真っ赤にした、●●●が信玄を見上げた。

イケメン戦国_主人公

急に、何するんですか

武田信玄

(その涙目の上目遣いが、俺をますます調子に乗らせるんだよ)

武田信玄

君の方が、急に可愛い顔したんだろ

イケメン戦国_主人公

してません!

武田信玄

そうだな。急にしたわけじゃなかった。君の顔はどんな時も愛らしい

イケメン戦国_主人公

……っ……もう、脱がしますね。大きさはよさそうです

少し拗ねた顔をして、●●●が羽織った着物を脱がせる。

武田信玄

(姫君の機嫌を取るとするか)

座って着物をたたみ終わった●●●の前に膝をつく。

イケメン戦国_主人公

信玄様…?

武田信玄

今度は俺の番だな
俺の作った椅子に、座っていただけますか、姫君

●●●に片手を差しだすと……

イケメン戦国_主人公

…はい

小さな声の返事とともに、その手がきゅっと掴まれる。

武田信玄

(からかって、機嫌を取って…その時の反応が可愛すぎるから、止めらんねえな)

信玄はできたばかりの椅子の前に●●●を導き、座らせる。

武田信玄

君のためだけに作った椅子だ。座り心地はどうかな?

すると……
●●●の目から、ぽろりと涙がこぼれた。

武田信玄

(っ、何で泣いてるんだ)

慌てて、椅子の前に膝をついてその涙を拭う。

イケメン戦国_主人公

っ…すみません、嬉しくて…
あの時、戦場であなたを諦めなくてよかったって思ったら、こみ上げてきちゃいました

武田信玄

……

武田信玄

(この子は……)

目を潤ませたまま微笑んだ●●●があまりにも綺麗で、思わず息を呑む。

イケメン戦国_主人公

この椅子……すごく座り心地がいいです
ありがとうございます、大事にしますね

武田信玄

(振りまわされてるな、俺も)
(こうなったら、全力で愛でてやるしかねえ)

悔しさを隠して、わざと余裕めいた笑みを浮かべてみせる。

武田信玄

椅子もいいが、そろそろこっちにおいで、姫君

あぐらをかいて座った膝を叩いて示す。

イケメン戦国_主人公

っ…膝の上、ですか…?

目を丸くした●●●を誘うために、とびきり甘く囁いた。

武田信玄

ああ。君だけの特別な席だ

●●●は少しだけためらう様子を見せたけれど……すぐに困ったように笑う。

イケメン戦国_主人公

もう……そんなふうに言われたら、座るしかないじゃないですか

武田信玄

ん。おいで

●●●が椅子から降りて、信玄の膝の上におずおずとやってくる。

武田信玄

(小動物みたいな子だ)

自分よりもはるかに小さな身体を、ぎゅっと抱きしめる。
すると、●●●が幸せそうに呟いた。

イケメン戦国_主人公

……新しい物、作り出すっていいものですね

武田信玄

そうだな。俺たちの生きてる証をたくさん残そう

イケメン戦国_主人公

…はい

不意に、●●●の澄んだ瞳が、まっすぐに信玄を貫く。

イケメン戦国_主人公

ふたりの生活を作っていきましょうね。これから、ずっと

武田信玄

(…眩しいな)
(こんなにまっすぐに照らされたら、余裕なふりなんて、通じなくなる)

たまらず●●●の肩口に顔を埋めて隠す。

イケメン戦国_主人公

ひゃ…っ…信玄様?

驚いた●●●が愛らしい声をあげた。

武田信玄

(惚れた女に、余裕のないところなんて見せたくねえ)
(つまらない男の意地だって、君には思われるかもしれないが)

武田信玄

――婚姻の申し出、されてるみたいだな

イケメン戦国_主人公

婚姻……っ?

吐息とともに信玄が囁くと、●●●の肩が面白いほど、ぴくりと跳ねた。

武田信玄

(そうやって、君は誤魔化されてろ)

信玄は焦げる胸を押し隠し、すらすらと言葉を続けた。

武田信玄

君と夫婦(めおと)になったら楽しいだろうな

武田信玄

(ま、これは本心だが)

イケメン戦国_主人公

信玄様……っ

簡単に赤くなった●●●の頬を撫でる。

武田信玄

一緒に住んで、おはようとお休みの挨拶をして……。ん? そういえばもうそれはしてたな
あとしてないのは……子作りくらいだな

イケメン戦国_主人公

え……っ

武田信玄

女の子だったら、君に似て気立てのいい美人に育つんだろうなー

武田信玄

(まだ冗談のつもりだったが、想像すると本気になりそうだ)

●●●との幸せな将来を思い浮かべると、自然と笑みがこぼれる。
それを見た●●●も、照れながら笑った。

イケメン戦国_主人公

もう……信玄様って、冗談ばっかり言ってます

武田信玄

冗談じゃないんだけどな

武田信玄

(君に対しては、いつも本気にさせられてしまう)

武田信玄

俺の本気を、今から教えてあげよう

イケメン戦国_主人公

え? …んっ

●●●を抱き寄せ、その唇を不意打ちで奪う。

イケメン戦国_主人公

ん…っ…は、ぁ……

舌で小さな口の中を探ると、重なった唇から吐息が漏れた。

武田信玄

(…たまらないな)

甘すぎる声が、自分の理性をじりじりと焼いていくのがわかる。
唇を離すと……●●●が蕩けた顔で信玄を見つめる。

イケメン戦国_主人公

っ……教えてもらわなくても、わかってます……
私だって、信玄様に……本気なんですから

武田信玄

っ……最高の煽り文句だな

武田信玄

(ああ、もう、降参だ)

駆け引きも大人の余裕も手放し、信玄は、●●●の柔らかい身体に溺れていった―…

がろはる_照

子作り!!うわーん、幸せ!!!

ぱいせん_喜

特典はさらにあるぞ!

両ルート恋度MAX特典ボイス

武田信玄

「なぁ、名前を呼んでくれないか。
…うん、何度聞いても、いい声だな。
君に名前を呼ばれる度、
生きている喜びに包まれる。
俺はこれから先も、
君の声が届くところにいよう。
ずっと、君を守っていくよ。
愛してる。」