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イケメン戦国 | 真田幸村プレミアストーリー②「火花散る夜」

このページではイケメン戦国幸村のプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

今回の「火花散る夜」第六話中盤の恋の試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「火花散る夜」

幸から安土のお祭りに誘われた主人公。

嫉妬したり、じゃれ合いながら神社で二人でお参りをします。その後…

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


あー……くそ

幸は私と手を繋いだまま、さっきよりも早足で歩き出した。
ひと気のない鎮守の森の方へ進みながら、繋いだ手に力が込められていく。

幸…?

とっととこの忌々しい人ごみ抜けるぞ
他のヤツらに、お前のそんな顔、さらしてたまるかよ

(え……?どういう意味で言ってるのっ?)

大またに歩く幸に引っ張られ、足をもつれさせながら歩いていき…
鎮守の森まで来ると、祭りの賑わいが遠のいた。

(静かなはずなのに……心臓の音、うるさい)

浅く息を吸った時、幸がようやく足を止めた。

あのっ、さっきの言葉、どういう意味…?

それは…

振り向きざま、幸の空いている方の腕が私の腰へ回され…

(あ……っ)

抱き寄せられて、幸の胸板に頬が当たった。

こういう意味だ

(こういう意味って……っ)

わ……わかんないよ、全然!

だからっ、俺以外に……さっきみたいな顔、見せんなっつってんだよ

え…

どくっと鼓動が跳ねて、身動きひとつ出来なくなる。

わかったか?

っ…わかった、けど……

(それじゃ、幸も……)
(幸も私のこと……)

見つめ返した幸の瞳は、夜闇の中で輝いている。

●●●…

ぁっ…

頬を手のひらで包まれて、唇が近づいたその時…

……

(な、何の音…?)

不意に辺りが明るくなって、頭上を見ると…

(あ、花火……)

夜空に七色の火花が咲き乱れていた。

(びっくり、した…)

おい

……!

顎を捕まえられ、目線を幸の方へと戻される。

よそ見すんな、バカ

少し掠れた声で告げられた次の瞬間、

んっ

唇を塞がれて、息が止まった。

(幸……っ?)

優しく下唇を食み、幸が顔を離す。
わずかな間見つめ合って、また唇が重なる。

ん…

角度を変えて口づけを繰り返され、身体の強張りが解けていく。
詰めていた息がだんだん漏れだして、吐息が熱を上げる。

ん……っ、は、ぁ…っ

(っ…声が…)

恥ずかしさに襲われて、幸の胸をぐいっと押し返す。

待っ……て!

……

ねぇ、なんで……っ?

(なんで、キスなんて…)

しない理由、あるか?

……っ

今度は、さっきより強引に唇を奪われる。

(そんな言い方、ずるい……)

そう言いたいのに、舌先で唇をやんわり押し割られ、声も出ない。
幸の手のひらが背中を滑りおりて、私の腰をきつく抱き寄せた。

んん…、ぁ…っ

身体の底が蕩けそうで、幸の襟元にすがりつく。

(幸……)
(好き)
(大好き)

いざなわれるように、自分からおずおずと舌先を触れさせる。
すぐに絡め取られて、むさぼられて、境目がわからなくなる。

(熱い…。唇も頭も、身体も、全部……)

花火の音が余韻を残して消える頃、ようやく、ちゅ…と甘い水音を立てて幸は唇を離した。

あー……

な、何…

幸が私の髪に指を沈め、胸にぎゅうっと抱き寄せる。

帰したくねえ

え…っ

耳をくすぐった幸の声は少し掠れていて、甘くて、くらくらする。

(急にそんなこと言われたら困るよ)
(うんって言いたくなって、困る…)

私は幸から目を逸らし、私は必死に冷静さをかき集めた。

もう、帰らないと…。家の人が心配するから

…………
……わかった

背中に回された幸の腕がゆるみ、温もりが遠くなる。

(あ……)

離さないで、と、喉元まで出かかった言葉を呑み込む。

(だめだ。これ以上そばにいたら、自分が何を言うかわからない…)

っ……じゃあね

顔を背けて、足を踏み出そうとすると…

待て

……!

手首を掴まれ、足が止まる。

明日の昼、ここで待ってる

え…

お前にちゃんと話しとかなきゃならねーことがある。約束しろ、顔見せるって
じゃなきゃ離さねえ

っ……うん、約束する

……ん

(あっ、とっさに『うん』って言っちゃった…)

っ…じゃ、ほんとに帰るから

おー、またな

優しい笑顔に背を向けて、私は一気に駆けだした。

(どうしよう、どうしよう…っ)

苦しいくらいの『好き』が、身体の中で暴れていて…
夜空に咲いた花火より、何倍も鮮烈な火花が、私の胸を焦がし続けた。


なんだろう。幸村ルートのプレミア、他の人とは違うドギマギがある。。。