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イケメン戦国 | 織田信長プレミアストーリー③「心音の献上」

このページではイケメン戦国信長のプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

今回の「心音の献上」第八話中盤の恋の試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「心音の献上」

信長となかなか分かり合えない主人公は宿から飛び出し、そこで顕如に捕まってしまいます。

信長の助けもあり、なんとか勝利することができたその夜。

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


ためらいなく、私の胸元を明かりの下に暴いた。

っ…待ってください、いったい何を…

黙れ。今宵は貴様の口応えを聞いてやる余裕はない

っ……

真っすぐに見つめられて、声の出し方を忘れてしまった。
戦場での冷たさも、ふたりきりで戯れる時の穏やかさも、今はなくて…
狂おしいほどの熱が、瞳に浮かんで、光っている。

(信長様……っ?)

…今宵は、コレを奪う

ぁっ…

手のひらが胸元を這い、びくっと腰が跳ねた。

(ん……っ)

あらがうことも忘れて、肌に触れる温もりをただひたすら感じ取る。
心臓が、壊れそうなくらい鳴っている。

●●●……

っ…ん…ぁ

淡い刺激に息が乱れて、胸が大きく上下するけれど…

(あれ……?)

信長様の手は私の左胸の上で、ぴたりと動くのをやめた。
とく、とく、とく、と、自分の心臓の音が、固い手のひらに伝わっていくのがわかる。

貴様の心ノ臓は、今宵から俺のものだ

え…

手のひらを胸にあてたまま、信長様が私を睨んだ。

勝手に死ぬことなど、許さない

(それが、信長様の欲しいものなの…?)
信長様は……私に、死ぬなと仰るんですか?

そうだ

平気な顔で、人を殺すのに……私には、死ぬなと?

……そうだ

っ……どうして、ですか……?

見下ろす信長様の頰に、私の手のひらで触れた。
されるがままになりながら、信長様は低い声で囁いた。

理屈など何もない。だが……今すぐ奪わねば気が済まなかった

心臓の上に押し当てられた手が、体温を確かめるように私の肌を撫でる。

貴様が襲われるのを見た瞬間、気付けば名を叫んでいた。
貴様が死ぬのは、俺にとって、耐えがたい苦痛だと思った

(そんなことを思ってらっしゃったの……?)
(やっぱりこの方は……鬼でも、魔王でもない)

合戦のさなかに見た、温かな眼差しが頭をよぎる。

(信長様は……ちゃんと、優しい)
(ちゃんと、こんなに、温かい)

肌をへだてて奪われた心臓の音が、どくっと高鳴り、乱れていく。
まつ毛が触れそうなほどの距離で、澄んだ瞳が、余裕なく揺れている。

こんな思いをしたのは、初めてだ。
人ひとりいなくなる程度のことで、こんな……
……っ

言葉に途切れさせ、信長様が苦しげに息をつく。
それ以上は何も言わず、私の身体を片腕で強く抱きすくめた。

(信長様……っ)

広い背中に腕を回して、私は信長様をぎゅっと抱きしめ返した。
抑え込んで見ないふりしていた想いがとめどなく溢れ出す。

(どうしよう、私……信長様が、好きだ)
(いつの間にか、こんなに……どうしようもないくらい、好きになってた)
(好きって言葉じゃ足りないくらい、愛しくてたまらない)

信長様の私への気持ちが、愛情なのか執着なのか、憐れみなのか…それは、わからない。
それでも、求められることが、どうしようもないくらい嬉しい。

……わかりました。私の心臓を、あなたに差し上げます

胸にあてられたままの信長様の手に、私は自分の手のひらを重ねた。

……今宵は、文句を言わんのか

はい、言いません。文句なんて、ありません

私は今夜、信長様の心の底に、本人さえ知らない温もりがひそんでいると気付いた。
けれど信長様は、これからも容赦なく、自分の大望のためにいくつもの命を摘むだろう。

(血に濡れたこの方の目は冷たい。きっと……この先もずっと)
(でも、それなら私の身体で温めればいい)
(私に生きろって言ったあなたの心は、ほんとはこんなに温かいってことを…)
(ほんの少しでいいから、私の身体で伝えたい)

どちらからともなく腕を身体に絡ませて、ぴったりと抱き締め合う。

(心臓の音、聞こえる……。どっちの音か、わからないな)
(ずっと……このままでいたい。信長様から離れたくない)

穏やかな音に耳を傾けながら、信長様を腕に抱き締め、私はそっと目を閉じた。


これまで、ただただ踊らされてた主人公ですが、ここから信長の好意を感じるようになります。

信長様のルートって実は一番プラトニックだったりするよね。そこがいい!!