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イケメン戦国 | 伊達政宗プレミアストーリー⑥「手加減しないで」

このページではイケメン戦国政宗のプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

今回の「手加減しないで」情熱ルート第十三話中盤の恋の試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「手加減しないで」

最後の仕事である顕如の討伐も終わり、未来に帰る佐助の見送りにきた主人公と政宗。

しかし、そのまま主人公もタイムスリップをしてしまい、それでもなんとか戦国に帰ることに成功します。

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


それより……、お前をちゃんと、感じたい

(あ……)

弄ぶみたいに、指先を絡められ、片手を捕まえられる。
そのまま、政宗の胸元にぐっと引き寄せられた。

待った、は……聞かないからな

待ってなんて、言わないって、わかってるでしょ……

そうなのか?

からかうように耳元をくすぐっていく囁きに、身体が甘くうずく。

(もっと、触れたいのは、私も……同じだから)

その腕に身体を預けると、政宗が私の服に目を留めた。

……妙な着物だな

え?

シャツとスカートを見下ろして、はっと気がつく。

(そうか、私、現代の服のまま来ちゃったんだ)

五百年後は、こういう服が普通なんだよ

へえ

私の服を純粋に観察するように、政宗が視線を注ぐ。

……政宗?

(……なんか、恥ずかしいな)

興味津々の眼差しを身体に注がれて、思わず顔を背けたくなる。

これ、どうやって外すんだ

あ……それは……

政宗の指先が、胸元のボタンをぴんと弾いた。

(ボタンって、この時代にはないの……?)

こ、こうして……穴をくぐらせて、だよ……

(なんだろうこれ、すごい恥ずかしい……)

じいっと観察するように手元を覗かれながら、一番上のボタンをひとつ外す。

……ほら

少し胸元がはだけたのを恥ずかしく思いながら、示してみせる。

……見えなかった、もう一回

え……っ?

戸惑って見上げると、政宗が意地悪く笑っていた。

わ……わかってて、やってる?

何のことだ?

私を腕に囲ったまま、政宗が笑って首をかしげる。

(……絶対、私が恥ずかしがってるの、わかってやってる)

……っ、もう一回、だけね

頬が熱くなるのを感じながら、ふたつめのボタンを外す。
指先が震えて、今度は少し時間がかかった。

……はい、終わり

……わかった

満足気に笑うと、政宗はぐっと私の身体を引き倒した。

……っ、ん

背中をかばわれて衝撃はなかったけれど、急に仰向いた視界に驚く。

じれったい着物だってことは、よくわかった

……政宗?

政宗は腰に挿していた短刀を鞘から抜くと、
ためらいなく胸元のボタンへと切っ先を引っ掛けた。

っ、なに、してるの

じっとしてろ

ぷつ、とたよりない音がして、あっさりと細い糸が切れる。

っ、あ……あ……あ、待って、ここじゃ、やだ

刃の先が次々と、ボタンを外していく。
陽の光が、さらけ出されていく胸元に降り注いで、逃げ出したくなる。

待ったは聞かないって、言っただろ

(あ……)

最後に下着もふつりと斬られて、思わず隠そうと持ち上げた手は、
すぐに政宗の手に捕らえられて、顔の両側に拘束されてしまった。

や……見ないで

嫌だ。全部見せろ

カラン、と短刀が転がる音がどこか遠くに聞こえる。

い……、いじわる

お前の顔に、意地悪してって書いてあったからな

(……っ、もう……!)

くすくす笑って、政宗が首筋に唇で触れてくる。

……っ、ぁ

ぬくもりを確かめるように、唇が首筋から鎖骨へ、胸へと触れていく。
さっきの暴挙と裏腹に、ひどく優しく触れる柔らかい唇に、胸が焦がれる。

(私も、政宗にキス、したい)

ぐ、と私を捕らえる政宗の手に力を込めると、拘束が緩む。
開放された腕で、胸元にある政宗の頭を抱きしめた。

……っ

ちゅ、と音を立てて、額に口付けると、政宗が息を詰める。

(あ……、これ、好きなのかな)

ちゅ、ともう一回触れてみると、政宗が小さく唸った。

お前、人がせっかく優しくしてやろうとしてんのに……

え……?

あんまり可愛いことすると、手加減してやらねえぞ

あっ……

がぶ、とやわらかい皮膚に噛み付かれて、背筋が反った。

ただでさえ、一年ぶりにお前に触れて……歯止め、効かなくなりそうだってのに

(……優しく、しようとしてくれてるんだ)

触れ合えるだけで幸せなのに、優しく慈しむような政宗の手に、表情に、
これ以上ないくらい、全身が嬉しさで満たされていく。

(……うれしい)

……いいよ
政宗の、好きにして

……っ
……くそ
ほんと、可愛いな、お前

…ん…っ、ぁ…

唇が肌をすべり、時折、歯を立てられるたびに身体が震えた。
政宗の手や唇が触れるだけで、幸せすぎてめまいがした。

っ…、あ……

……●●●

(そんな風に、見つめられたら……また、泣いちゃうよ……)

そんなことを思うまもなく、熱いしずくがあふれてきて、頬をこぼれ落ちていく。
熱い吐息が絡み合うなか、私はそっと政宗の頬に指先で触れた。

政宗……好き、大好き

……俺も、愛してる、●●●

政宗が幸せそうに笑って、ますます泣きそうになる。

(もう……離れない。ずっと、そばにいられる)
(政宗と……ずっと一緒にいられるんだ)

何度も何度も、お互いに触れ合えることを確かめるように抱きしめ合う。
一年の時を経た逢瀬が、私の心も身体も溶かしていった。

――…静かに、けれど確かなぬくもりに満ち足りたひとときが過ぎて、
本能寺の一室でまどろんでいた私の身体に、政宗が優しく柔らかな着物をかけてくれた。

……これは?

お前、着るものないだろ?それ、着とけ

……着るものないのは、政宗がボタン切っちゃったせいだけどね

掛けてくれた着物に視線を落とすと、華やかな模様に目を奪われた。

(……あれ?)

……これ、どこかで見たような

その見覚えのある色合いに、思わずつぶやく。

……あの絵、血で汚れてたから、色はちょっと違うかもな

政宗、まさか、この着物って……

政宗の胸元にずっと入っていた、あの和紙に描いた絵を思い出す。
それは、絵の中で女性が着ていた振り袖だった。

……また作ってくれたの?

お前が戻ってきた時、着るものないと困るだろうと思って

……ありがとう

(作ってくれたことも、嬉しいけど)
(戻ってくるって、本気で思ってくれてたの……嬉しいな)

久しぶりの着物の生地は、すぐに私の肌に馴染んだ。

思った通り、似合ってる
すげえ可愛い

(……っ、その笑顔で、そういうこと言うの、反則)

一年ぶりに向けられた、直球の褒め言葉の威力は絶大で、一気に頬が熱くなる。

俺の城に来たら、それを作った針子たちに見せてやってくれ。きっと喜ぶ

……うん、もちろん

(ああ……そっか、やっと私、政宗のお城に行けるんだ)

一年前に夢見た、政宗との新しい暮らし。
それが実現することが、とんでもない奇跡だと、今ならわかる。

……政宗

ん?

ふつつかものですが、よろしくお願いします

かしこまり、三つ指をついてお辞儀をすると、
小さな笑い声と共に、政宗の口づけが降ってきた。

ああ。一生、よろしくな


最後の「一生よろしくな」がとってもいいです。
政宗は面倒見がありながら破天荒なキャラだからそのギャップがすごくいいのかもしれませんね♪