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イケメン革命 | レイ=ブラックウェル プレミアストーリー⑤「運命の行方」

このページではイケメン革命レイのプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

今回の「運命の行方」第25話後半のアバター試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「運命の行方」

ランスロットと結託して見事、魔法の塔の勢力を削ぐことに成功したレイ。単独でアモンに攻撃を仕掛けます。

しかし、アモンの前にレイは力を使い果たします。そこに主人公が現れ、なんとかアモンの攻撃をしのぎます。

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


レイが私の手を掴んで、立ち上がる。
視線が重なると、レイが瞳を深紅に染めて不敵に笑う。

一緒に、戦って

……うんっ!

繋いだ手が、熱を帯びていく。

運命に、抗うぞ

私は思いきり腕を伸ばして、手を広げる。

(……お願い、これが最後の一回でもいいから)
(だから……、レイのことを守る力を!)

魔宝石が砕け散る音がして、身体が熱に包まれる。

(……っ)

視線が白に染まり、まるで夢の中に放り込まれたような感覚に襲われた。
それでも繋いだ手だけは、離さない。

そして……、まるで夢が終わるように白が消えて……

……!

目の前には、砕けた魔宝石、そして倒れた男の姿があった。

……生きてる?

……俺の目、見て

レイの深紅の瞳に、今にも泣き出しそうな私が映る。
レイの瞳で赤く染まる私の色が、すうっと変わっていく。

…………生きてるだろ

ふわっとした笑顔を見た途端、足の力が抜けて……、

……おい!

その場に膝から崩れ落ちる。
私を支えたまま、レイもその場に座り込む。

……ごめん、ほっとしたら力が抜けちゃって

お互いの腕で、お互いを支えながら、私たちは、まだ夢の中にいるような気持ちで息をする。

……お前って、ほんと馬鹿

…………え?

無鉄砲がすぎる

……それはっ

もしなにかあったら、どうしたわけ

……えっと

心臓、いくつあっても足りない

……

いつも通りのレイの意地悪を聞いているうちに、まるで日常に帰ってきたような感覚になって、
そのあとにじわっと安心が胸を満たしていく。

(……本当に、私たち無事だったんだ)
(レイが、無事だったんだ……)

安心のあとに込み上げてきたのは、切なさに似た苛立ちだった。

……馬鹿は、レイのほうだよ

●●●……?

レイの頰に手を伸ばし、繋いでいない方の手で軽く頰を叩く。
小さな音が響くのと、レイが目を見開くのは同時だった。

……フェンリルが先に行って、あの馬鹿ひっぱたいてきてくれって
本当は、自分がレイを助けたかったはずなのに、敵を引きつけて私を先に進ませてくれた

……あいつ

もう一度、レイの頰に手を当てる。

……これは、シリウスさんの分

……

きっと、今もすごく心配してる

もう一度、手を当てる。
当てたつもりでも添えるだけになってしまった手が、震えた。

これは、ルカとセスさんの分

……

これは、……黒の軍のみんなの分

もう、レイの頰から手が離れない。
ただ、レイの瞳を見つめる。

ねえ、レイ

ん……?

私は、色んなものを守ろうとする、強いレイが好きだよ

キングとして立つレイの背中を、ずっと見てきた。

だけどね……
自分を守ろうとしないレイは……嫌いだよ

……●●●

繋いだ手が、ぎゅっと強くなる。
泣きそうになるのを堪えて、無理に笑う。

今度、危ないことをしようとしたら……
こうして、手を繋いだまま離さないんだから

……それ、困る
お前がそばにいたら、危ないことできないし

手を繋ぎ直して、レイが私の顔を覗き込む。

なあ……お前の分は?

……え

だってお前、泣きそうな顔してる
そういう顔、させたのは俺だから

(……ほんとうに、ずるいなあ)

それじゃ……

レイの額に、そっと自分の額を重ねる。

……これがお前の分なの?

うん、……これで、いい

額からじんわりと伝わる熱が、レイがちゃんとここにいると教えてくれる。

レイが、無事だって、生きてるって感じたいの

なんだよ、それ
なあ……

低い声が耳に届いて、唇に吐息が触れた。

レイ……

もっと、ちゃんと確かめろよ
それに、俺も確かめたい

微かに唇が触れて、キスの一歩手前になる。

(……っ)

お前が、生きてるって

たまらない気持ちになって、隙間をなくすように唇を重ねていく。
唇から伝わる体温が、よりレイの存在を伝えてくれる。

……レイ

……まだ、俺は、足りない

ん……っ

もう一度、唇が重なって、もっと深いキスになる。
何度も交わすキスの間でありがとう、そうレイが呟いた気がした。

……空に浮かぶ満月は、もう少しで真上に輝こうとしていた……


ラブラブになっている数メートル先にはアモンがノビているんでしょうか(゚O゚)