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イケメン革命 | ロキ=ジェネッタ プレミアストーリー⑤「愛しの爪痕」

このページではイケメン革命ロキのプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

今回の「愛しの爪痕」第20話後半のアバター試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「愛しの爪痕」

ランスロット・レイ・フェンリル・ゼロを引き連れ、ハールを救うためにやってきたロキと主人公。

最後はボロボロになりながらも見事ハールを倒します。大団円のあとロキに呼び出されて……

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


雨が止んだ森の中――
ロキに後ろから捕らえられ、耳を食む唇に身体は熱を上げる。

(だめだよ、こんな悪戯……)

なんとか振り向き、抗議しようとロキの顔を見上げた。すると…――

(……あれ)

ロキは目を伏せ、切なげに唇を結んでいた。
淡い陽の光が頬に長い睫毛の影を作り、かすかに残る涙の痕を照らす。

(なんだか……すごく、寂しそう)

胸の奥が軋むように、締め付けられた。
無邪気に甘えられるのにも弱いけれど……寂しそうにされると、私はもうこの人を放っておけない。

ロキ……?

塞ぐ私の肩に睫毛が持ち上げられて、色違いの瞳が私を捕らえた。

今夜は満月だよ。……夜が来るまで一緒にいて、アリス

え……

(満、月……?)

その言葉にどくっと心臓が鳴り、急に足元がぐらついたような気がした。

(そっか。もう……1ヶ月が経ったんだ)

ねえ、アリス
月が昇る前に……俺に全てをちょうだい?

(……そんな寂しそうな声、出さないでよ)

声もなく頷き、私はそっと、ロキの胸に顔を埋めた。――泣きそうになるのを、堪えて。

(これで最後みたいな顔、しないでよ)

——(場面転換)

レイに声を掛け、私たちは2人だけで森の奥深くにある家に帰った。
ロキの部屋は私が眠っていた時から何も変わらず、静かだった。
ガラクタの中にある白いシーツが、やけに目に痛い。

…………アリス

ドアを閉めると、ロキは後ろからぽすん、と額を埋める。

……なあに?

甘えるような仕草に、自分でも呆れるほど柔らかい声が出る。

(好きだなあ、もう)

首筋をくすぐる猫っ毛すら、愛おしい。

……こっち向いてよ

(わっ……)

腰に腕が回されるとくるっと身体が反転して、私はロキと向き合った。

(あ……)

声を出す間もなく、ぐっとロキは私に顔を近づけて――

…………

1ミリでも動けば唇が重なるというのに、ロキはぴたりと動きを止めた。

ロキ?

(なにかあったのかな)

悩ましげに眉間に皺が寄せられて、視線を逸らし――ロキはちょっとだけ、拗ねたように尋ねる。

……キス、してもいい?

えっ?

ご機嫌をうかがうかのように、ロキは小首を傾げて私を上目に見つめた。

(なに、それ。もしかして……)
(私がキスは禁止って言ったの、まだ守ってるんだ)

あまりに可愛い問いかけに、ついつい笑ってしまう。

……いいよ。しよう?

(私だってロキと、キスしたい)

……そんな可愛く笑っちゃって。知らないよ?

んっ……

ちゅ、と濡れた音を立てて、唇が重なる。
応えるように、ロキの首に腕を回すと――

……ゃ、んんっ…――

唇を食まれ、隙間から忍びこんだ舌先が一気に深く奥を探る。
激しいキスに、抗いようもない欲が、身体の奥からぞくりと這い上がった。

(これまでのキスと、違う)

力が抜けそうになって、首に回した腕に力を込める。
けれどロキは、支えてはくれなかった。

は……っ、ぁ……

膝から力が抜けて、2人でベッドに倒れ込んだ。

大丈夫?

そう聞いてくるくせに、答える前に舌を絡めとり、吸い寄せる。

(大丈夫じゃ、ないよ……っ)

回した腕すらくたりと解ける頃、荒い息をつき、はしたない音を立てて唇を離した。

アリス……もっと、近づいてもいい?

っ……!?

それがなにを意味するかは、すぐにわかった。

(ロキの視線が……熱い)

これまでロキはからかいついでに私に触れて、甘えるように抱きしめて、縋る代わりにキスをしてきた。
けれど絶対に、越えようとしない一線があった。

俺だけに、アリスをちょうだい

(ロキが私を……欲しがってる)

その事実が、嬉しくて仕方がなかった。

(ばかみたいに、どきどきしてる)

……あげる

口からこぼれた声は、思ったよりも弱々しくて、いたたまれない。

ありがと

ロキは嬉しそうに笑って、お礼の言葉とともに額にキスを落とした。

(可愛いのに……悔しいくらい、色っぽい)

シャツを脱ぎ捨てると、ロキは器用に私のチョーカーを外し、ブラウスのボタンを1つずつ開けていく。
慣れたように動く指が肌を暴く度、鼓動が速まる。

綺麗だね。……眩しいくらい

ぁ…――っ

すべるように肌を撫でられ、柔らかい箇所を食まれて、お腹の底がじんと痺れた。

(っ、こんなの知らない)

戯れに触れ合うのとは、まるで違う。
ただ容赦なく求められて、押し寄せる快感に溺れていく。
甘く霞む意識の中、ロキの唇が私の首に触れて……

(! いた……っ)

ちゅっと音を立てて、首筋の薄い肌を吸った。

今、痕をつけたの……!?

本当は首輪でも、つけておきたいんだけど。……アリスがどこにも、行かないように

っ、チョーカーじゃ、駄目なの?

うん。そんなんじゃ足りないよ

ロキは首筋に顔を寄せるともう一度口づけ、なぞるように舐める。

ん……

背筋を震わせる私を見て、ロキはにやりと笑い舌なめずりをした。
差し込む陽を浴びた白い肌に、赤い舌先がやけに映えて、くらりとくるほどの色気を放つ。

(……ずるいよ、ロキは)

甘えて縋って、とっくに私を離さないくせに……妖しい色香でも惑わせてくる。

(全部で私を、捕らえてくる)

いつだって余裕で、からかうように。
広がる痛みにすら、私は支配される。
触れる手は荒々しくなり、快感に流されそうになるけれど――私はぐっと堪えてロキの首筋に触れた。

私だって、足りないよ

仕返しをするように、少しだけ爪を食い込ませると……

っ…………

ロキはぴくりと肩を揺らして、肌を染めた。

(ん? これは……)

痕をつける代わりに、撫でるように細い首に指を這わせる。
するとロキは困ったように眉を寄せ、触れるたびに体温を上げた。

…………ちょっと

首触られるの、やなの?

やだけど。……やめないで

むずがるように身をよじるけれど、色違いの瞳はわずかに蕩けた。

(気持ち、いいのかな)

……猫みたい

愛らしい仕草に、どうしようもないくらいに甘い想いが胸の中で膨れ上がる。

ここまできて、猫扱い?

むっとした声でそう言うと、ロキは噛みつくようにキスを仕掛けた。

あっ……――

あっという間に余裕は奪われて、攻め立てる唇と手に、身体の芯からぐずぐずに崩れていく。
そしてロキは、私の全てを奪っていった。
重なった素肌からぬくもりと鼓動が伝わって、痛いくらいに胸が締め付けられる。

……このまま溶けあって、1つになれたらいいのにね
そうしたら満月が来ることなんて……考えなくてもいいのに

潤む視界の中で、ロキも泣きそうな顔で笑った。

ロキ、私は……

帰らない、そう言う前に、唇が塞がれた。

(夢でも見てるみたい)

愛している人と触れ合うのが、こんなに幸せなことだと、知らなかった。
けれど、確かに感じるこの熱は夢なんかじゃない。

(これで最後になんて……しない)
(……したくない)

熱も感触も息遣いも、全て閉じ込めるように――私はロキの背に、爪を立てた。


キスしてもいい??という上目遣いがスチルなくても浮かんできますよね♡