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イケメン革命 | ロキ=ジェネッタ プレミアストーリー②「年下の男の子」

このページではイケメン革命ロキのプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

今回の「年下の男の子」第10話後半のアバター試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「年下の男の子」

赤の軍に呼び出された主人公は、ロキの助けが入り、なんとか窮地を逃れます。

魔法を使いすぎたロキは熱にうなされしまいますが、ハールの助けによってハールの家で回復します。

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


――ロキとハールさんの家で、一晩明かしたその日。

黒の兵舎への帰り道、少し遠回りしてロキと私はデートしていた。

(今日はやけに混んでるな……)

買い物客で賑わう市場は、どこかいつもより落ち着きがない。

なにかあったのかな?

辺りを見渡すと、むっとしたようにロキが私の手を引いた。

俺といるのに、周りのことなんて気にしないで?

……今はデート中だから?

そうそう、わかってるじゃん

戯れのような会話をしながら、ロキは雑貨屋の前で足を止めた。

……そうだ。ちょっとここの店主と話があるんだ
アリスはお店を見ながら待っててくれる?

うん、わかった

(商売の話でもするのかな?)

店の奥へ向かったロキを見送って、入り口近くのアクセサリーを眺める。

(置いてあるもの、全部可愛い……!)
(女性客が多いんだ。流行りの雑貨屋さんなのかな)

見渡してみると、買い物に来ていた女性たちが、顔を寄せ合いひそひそと話し始めた。

さっきのフードの人、見た?

見た。……かっこよかったよね!?

(フードの人って、ロキのこと?)

きらきらした視線の先には、店主と話し込むロキの姿があった。
ロキが振り向くと、女性たちはキャーっと小さく歓声を上げる。

(ロキがお姉さんに騒がれてる……!?)

お待たせ、アリス。行こう?

あ、うん……

これまで出会わなかった状況に、私は茫然とロキの顔を見上げた。
深く被ったフードで隠れているけれど、伏せた長い睫毛は年下とは思えないほど色っぽくて……
形のいい唇の微笑みは、どきりとするほど魅惑的だ。

(……もしかして、ロキって相当かっこいい?)

どうしたの?

っ、なんでもないよ

(周りを気にしないなんて、無理かも)

女性たちの視線は、自分に向けられてるわけじゃないのに熱烈に感じた。

(ずっとロキのこと可愛いって思ってたから、不思議な気分だな)

ロキはフードのふちを下げると、私の手を取った。

2人きりになれるところに行こう?
アリスが可愛いからかな? 見られてるみたいだから

(あ、ロキも彼女たちの視線に気づいてたんだ)

けれどにこりと笑うロキの瞳には、私しか映っていない。
それが嬉しい……なんて。一瞬だけ、そう思ってしまった。

……ここまで来ればいいかな?

ひと気のない路地裏に入ると、ロキはくるりと私に向き合った。

あのね、とっておきの物があるんだ

なに?

じゃーん!

ロキがポケットから取り出したのは、可愛らしいデザインのチョーカーだった。

これ、アリスにあげる。看病してくれたお礼に

(わぁ……、可愛い!)
(さっきの雑貨屋での用事ってこれのことだったんだ)

いいの? 私こそ、助けてもらったお礼してない

いいからいいから。じっとしてて? つけてあげる

っ……

ロキの手が私の髪を耳に掛けるだけで、思わずびくりと身体が揺れた。
時折触れる手が骨ばっていて、宝物を見るように顔を覗き込むロキの身長は、私よりずっと高い。

(私……、変だ)

不意に近づいた距離に、これまで気に留めなかったことばかりが目に入る。

(この前まで全部、意識してなかったのに)

年下で無邪気で可愛くても、ロキは男の人だ。
部屋の中でデートした時も、お茶会で助けてくれた時も、ロキはその事を教えてくれていたのに。

(どうして今まで、意識せずにいれたんだろう)

でーきた。ほら、可愛い

っ、ありがとう

ぱっとロキの手が離れて、我に返る。
近くの窓に映った首元には、しっかりとチョーカーがつけられていた。

(可愛い……大事にしよう)

溢れる嬉しさに任せて、私はロキに尋ねた。

ロキは、欲しいものある?

俺? 欲しいものなんてないよ?

でも、私もロキにお礼がしたいの

(……昨日、倒れるまで魔力を使ってロキは助けてくれた)
(それに、出会ってから今日までずっと、クレイドルを案内してくれているから)
(ここはきちんと、お礼になることをしたい)

私にできることなら、何でも言って?

…………本当に欲しいもの、言っていいの?

頷くと、ロキの手が伸びてきて…――

じゃあ、これ

(っ……)

細い指が私の顎を掬い、親指が艶めかしく唇をなぞる。

(これ……って)

今朝の甘く噛まれた感触が甦り、しびれるような熱を持った。

でも、キスは禁止だもんね?

小首を傾げるロキの瞳は、挑発的に私を見つめる。

わがままは言わないよ。俺いい子だから

(あ……)

指先が離れていくことを、寂しいと感じてしまった。

(このままだと、何もお礼を受け取ってくれないのかな)
(ロキが、望むなら……)

……いいよ

え?

意を決して、私はかかとを上げる。

(えいっ)

…………っ

ロキのフードをぐっと引き寄せて、勢いのまま頬に唇を押し当てた。

っ……ごめん、これが限界

(顔が熱い……。もっとすごいこと、されてるはずなのに)

自分からするというだけで、心臓はこれまで無いくらい早鐘を打っている。

(ロキの顔、まともに見られない)

驚いたように固まったままのロキを、そっと見上げると……

アリスから、キスしてもらっちゃった

まるで子供のようにくしゃりと表情を崩して、ロキは自分の頬を抑えた。

(っ……やっぱり、可愛いなあ)

改めて湧きあがる感情は、胸がきゅっと締め付けられるような甘いものだった。
年下で可愛くて……知れば知るほど、新たな魅力を見せてくれるロキに、
私はもうどうしようもないほど、ほだされていた。


えええ、主人公からキスしてるぅぅぅぅ!!!鈍感主人公にはレアなシーン(゚O゚)