がろはる_喜

このページではイケメン革命ランスロットのプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

ぱいせん_喜

今回の「Day dream」第25話後半のアバター試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「Day dream」

記憶を取り戻した主人公はヨナとともにランスロットを救いに、魔法の塔へ向かいます。

途中、追っ手に捕まり、一人で屋上にたどり着いた主人公はランスロットを捨て身で救い、なんとか黒幕を倒すことに成功します。
そして、薄れゆく意識の中で。

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


ーー……目が覚めると、私は真っ白な景色の中にいた。

イケメン革命_主人公

(……これは、夢?)

白い景色を振り払うように、首を振ると……、
まるで、魔法にかけられたようにふわっと、景色が色づく。

賑やかな声、カップがぶつかる音、
長いテーブルに並べられたスイーツに、ここがお茶会の場所だと気づく。

イケメン革命_主人公

……

歩き出すと、まだ足元がふわふわする。

イケメン革命_主人公

(……なんだ、まだ夢の中にいるんだ)

醒めない夢を楽しむように歩き出すと、見慣れた姿が視界に飛び込んできた。

イケメン革命_主人公

(あれは……)

その人たちが、私に気づく。

ゼロ

●●●、……お前もここに来てたのか

エドガー

今夜は、良い夜ですね。●●●さん?

ヨナ

あーもう、カイル! あんまり飲み過ぎないようにね

カイル

わーってる、わーってる
ほんとうるせーよなあ。な、●●●?

なんだか4人に逢うのは久しぶりなような気がして、
思わず笑みが零れる。

その時、ふと違和感を覚える。

イケメン革命_主人公

あれ……ランスロット様は?

ゼロ

あそこにいらっしゃる

ゼロの視線の先を辿ると、賑やかな喧騒から遠く離れた場所に、

1人で佇む姿が見えた。

イケメン革命_主人公

……ランスロット様!

駆け寄ろうとする私の腕を、そっとエドガーさんが制する。

エドガー

●●●さん、今、行っても無駄ですよ

イケメン革命_主人公

…………無駄?

エドガー

ええ、我が主は『永遠に孤独になる魔法』にかけられているんです

イケメン革命_主人公

(それ……)

ヨナの顔を見ると、私の考えていることを察したように頷く。

ヨナ

そう、君に話したおとぎ話と同じさ
ランスロット様は、今、人の声が聞こえない
声を発することも、できない

ヨナの悲しそうな顔に、焦りが込み上げる。

イケメン革命_主人公

ねえ、カイル。カイルなら治せるでしょう?

カイルはお酒を飲んでいた手を止める。

カイル

……いや、どんなドクターでも治せねえよ
これは病じゃねえ、魔法だからな

イケメン革命_主人公

……そんな

堪らず、私はランスロット様の元へ走り出す。

ゼロ

……●●●!

人から離れた場所で、ただ空を見上げる姿に、駆け寄る。

金の髪が、クレイドルの風に揺れる。

イケメン革命_主人公

……ランスロット様?

イケメン革命_主人公

(……届いて、ない)

手を伸ばし、腕に触れると……、

ランスロット

……!

視線が、重なった。
だけど、重なった眼差しが、まるで何かを諦めるような色に染まる。

イケメン革命_主人公

(……どうしたら、いいの)

魔法を、解きたい。

孤独に慣れきったこの方を、もうこれ以上1人にしたくない。
隣にいて、抱きしめて、そして……、伝えられていない愛を伝えたい。

その時、ふっと薔薇の淡い香りが鼻をくすぐる。

イケメン革命_主人公

(あ……)

イケメン革命_主人公

……どうして、1輪の白い薔薇が王子の魔法を解いたの?

ーーだって、1輪の白い薔薇の花言葉は……。

ーー『あなたしか、いない』だから。

この悪い夢があのおとぎ話と同じなら、魔法を解く鍵は……。

イケメン革命_主人公

……っ

1輪の白い薔薇を摘んで、私はランスロット様に差し出す。
祈るような気持ちで、そっと差し出す。

イケメン革命_主人公

ランスロット様……

ランスロット

……?

心に届くように、言葉を紡ぐ。

イケメン革命_主人公

1人に、なろうとしないでください

ランスロット

……

イケメン革命_主人公

あなたが、1人になろうとすると……私が困ってしまうんです

聞こえない声を聞くように、ランスロット様が私の頬に手を添える。

イケメン革命_主人公

ーーあなたしか、いない
そう想うほどに、愛しているんですから

ランスロット

……!

ランスロット様が目を見開いた瞬間、
まるで重い鎖が壊れるように、ふわっと光が舞う。

ランスロット

……アリス

聞こえてきた声は、掠れていた。

イケメン革命_主人公

私の声が、聞こえますか……?

ランスロット

……聞こえん

ランスロット様が、私を抱きすくめる。

イケメン革命_主人公

あの……っ

ランスロット

もう一度、名前を呼べ

イケメン革命_主人公

……ランスロット様?

ランスロット

……もう、一度だ

自分の存在を確かめるような声に、ただ愛おしさが込み上げる。

イケメン革命_主人公

(……何度だって、名前を呼ぶから)

イケメン革命_主人公

……ランスロット様

愛情を溶かして名前を呼ぶと、目の前の唇が弧を描く。

ランスロット

今、やっと聞こえた

イケメン革命_主人公

……嘘が、下手ですね

ランスロット

ほう……?

ランスロット様が悪戯に笑い、まるで子どもの戯れのようなキスをする。

ランスロット

お前は、この唇が嘘をついているというのか……?

イケメン革命_主人公

……っ……、あの……それは……

目を伏せると、ランスロット様が微かに笑う気配を感じた。

ランスロット

まるで、長い白昼夢から目覚めた気分だ

イケメン革命_主人公

……はい

ランスロット

アリス。俺の魔法は解けた。だから……
ーーお前も、早く目覚めろ

イケメン革命_主人公

……え?

ランスロット

目が覚めたお前に、俺は……
逢いたい

ランスロット

どれだけの時が経とうと、待っている
……永劫に俺は、お前を待ち続ける。お前が、落ちてきた世界で

ランスロット様の腕が解け、その姿がどんどん遠くなっていく。

イケメン革命_主人公

ランスロット様……?

消えていく体温を探すように、求めるように、
私は重い瞼をそっと開けた……ーー


がろはる_照

このあといったいどうなるの!!気になる!!