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イケメン革命 | ヨナ=クレメンス プレミアストーリー③「かぐわしき恋の香り」

このページではイケメン革命ヨナのプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

今回の「かぐわしき恋の香り」第15話後半のアバター試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「かぐわしき恋の香り」

赤の兵舎でランスロットの説得に成功した主人公。両軍の会談が実現します。

会談前、ヨナとの6回目のデートに出かけます。

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


(わぁ、素敵なお店……)

セントラル地区の一角にある雑貨屋には、珍しい品々が整然と陳列されていた。

ヨナが私を連れてきたかった場所って、ここ?

ああ

【回想シーン】


今日は、●●●を連れて行きたい場所があるんだ

君が……元の世界に帰る前に、どうしても


(急にあんなこと言いだすから、びっくりした)

ヨナの目的は、私を赤の軍に取り込み、戦いに役立てること。
傘下に置いたあとは、元の世界には帰さないーーそう言っていたはずだ。

(どういう心境の変化なんだろう)

えーっと、たしかこの棚に……あ、やっぱりそうだ

●●●、こっちに来て

手招きされ、ヨナのそばへと歩み寄ると……

(すごい、綺麗な香水瓶がたくさん……!)

繊細な細工がほどこされた香水瓶が並び、照明を反射して七色に輝いている。

会談が始まるまで、まだ時間がある。ゆっくり選ぶといいよ

選ぶって、どういうこと?

鈍いな、君は。贈り物にするから好きなのを選べばって言ってるんだよ

(えっ?)

ここは小さな店だけれど、店主が目利きで、良質な品物がそろってる
俺が普段使ってる香水も、ここでいつも手に入れてるんだ

待って、それがなんで、私への贈り物に繋がるの?

それはだから……っ。君はこの前、言ったじゃないか
俺のこと……いい匂いがするって

ええっ!? いつ、どこで?

……7日前、俺の、ベッドで

(まさか……!)

【回想シーン】


…………何さ。やっぱり、俺に抱かれたくなったの?

違う。抱きしめたくなったの

っ……わけ、わかんない

(甘い、いい匂いがする。それに、すごくあったかい……)


(うわぁ……っ、あの時、口に出して言っちゃってたんだ)

わ、忘れて! 今すぐ!

無理言わないでよね。あんなこと言われて、忘れられるわけないじゃないか
とにかく……君が俺の香りを気に入ったのなら、贈ってあげようかと思ったんだよ

(それで、ここに連れて来てくれたんだ……)

顔から火がでるくらい恥ずかしいけれど、それを嬉しさが上回っていく。

俺が使ってるのはコレだけど、女性が使うには少し華やぎが足りない。君に似合いそうなのは……

ヨナはひとつひとつの香水の特徴を、丁寧に説明してくれた。
店主に来てもらい、気になったものの香りを試してみる。

あ、これ、いい香り

そう? ムスクがちょっときついから、君には重すぎるよ

そうかな。じゃあ、こっちは?

失格。バニラの香りが強くて、バランスを欠いてるし、甘さが行きすぎてる

ヨナ、ちょっと厳しすぎない?

当然でしょ? 君がまとう香りを選んでるんだから

(そんな理由で、厳しく選んでくれてるの……?)

憮然として告げられた言葉なのに、私の耳には甘く響いて、胸がざわめく。
あれでもない、これでもないと、議論を重ねた末ーー

私たちは、金細工で飾られた薄桃色の香水瓶を選びだした。

——(場面転換)

素敵な贈り物、ありがとう!

感謝して、大事してよね? それから、キャビネットにしまい込むなんて言語道断だよ

うん、大事に使うよ

包んでもらう前に、店主の勧めで、ひと雫、手首に落とし、耳の後ろにそっと香りをまとわせた。

(慣れてくると、自分じゃ香りがあんまりわからないな)

結局、俺が使ってるのと同じ香水の、女性用のものになったけど、それでよかったの?

うん、これがよかったの。この香りを好きになったから

……ふうん。君がいいなら、別に、俺はどうでもいいけどね

明後日の方向を向いて歩きだすヨナは、耳が赤くなっている。

(おそろいなのを、嬉しいって思ってくれてるのかな)
(だったらいいな)

秘密の会談が始まる夕方まで、まだ少しだけ時間がある。
私たちは特に行き先を決めず、街を散歩することにした。

(手……どうしよう)

なんとなく今日は、ヨナとの距離が近くて、指先が時折、触れ合っては離れる。
お互い特に口には出さず、離れたり触れたりを繰り返しながら、歩いていく。

(お店に入るまでは手を繋いでたけど……また繋ぐのは、変だよね)
(手を繋ぐ理由なんて、私たちにはないし)

わけもなく悲しくなってきて、急いで何か話題を探す。

そうだ。どうして今日、プレゼントをくれようと思ったの?

今日の会議がうまくいけば、赤と黒の戦いは避けられるかもしれないって、君は言ってたよね

うん

俺も、その可能性がなくもないんじゃないかって思うようになった

(え……?)

君は食いしん坊ののんびり屋だけど、そこそこ賢くなくもない
そんな君の信頼を、黒の軍の連中が勝ち得ているのなら、

案外、話の通じない連中ってわけじゃないのかもって、考えたんだ

(ヨナ……)

赤と黒の戦いが回避されればーー
“●●●”の能力を、我が軍に取り込む必要もなくなる

俺は、君にデートを申し込む必要がなくなって、
君は満月の夜、元の世界へ帰れる

(っ……)

はっとして、歩みが止まった。

ヨナも足を止め、琥珀色の瞳で私を見据えた。

今のうちに、記念の品でも贈っておこうと思ったんだ
会談が成功すれば、今日が最後のデートになるから

(今日が、最後……)

ずきん、と、胸の真ん中が痛みだす。

……ねえ。君の香水が、どんな香りか忘れちゃった

え……?

覚えておきたいから、確かめさせてよ

答えるより先に、ヨナの手が腰に回され……

(あ……っ)

そばに引き寄せられ、乱れた髪を耳へとかけられる。
そしてヨナは、肌と肌が触れる寸前まで、私のうなじに顔を寄せた。

(触れられてるわけじゃないのに……)

心臓が、破れそうなくらい高鳴り出した。

甘い、香りがする

っ……ヨナと、同じ匂いだよ

ううん、俺より、もっとずっと、●●●の方が甘い

くぐもった囁きに肌を撫でられ、なんだか泣きだしたくなった。

ーー本当は、少し前から気付いていた。

私の胸の中に、甘い甘い焼き菓子の種が、放りこまれていたことに。
それは、じっくりと火を通されて、香ばしい匂いを振りまきながら、ふくらんで……

今やこんがり焼き上がり、あとはオーブンから取り出して、食べられるのを待つばかり。

でも、この焼き菓子を、食べてはいけない。

どんなに美味しくたって、食べられない。

(私……ヨナが、好きだ)
(すごくすごく、馬鹿みたいに、この人が好きだ)

(でも、恋には、ならないし、できないよ……)

ヨナが私に構うのは、●●●を籠絡する任務を遂行しているからで、
それさえも今日で終わるかもしれない。

それに私はーー満月の夜が来れば、元の世界に帰る。

今、私たちを隔てる1mmの距離を、埋めることはできない。

……ヨナ、もう離して

……ああ

ヨナの身体がゆっくりと離れ、甘い香りが遠ざかる。

……香りを覚えておきたいなんて、おかしなことを考えるね、ヨナって
きっと、すぐに忘れちゃうよ

まあ、そうかもね

ヨナが歩き出し、私も黙って足を踏み出す。

(でもね、ヨナ。私は多分、忘れないよ)
(ヨナのまとう香りも、声も、火花が散ってるような瞳も)

(何もかも、きっと、忘れられない)

路地裏に差し込む陽ざしが、だんだんと、オレンジ色に染まり始めた。


香りで恋を表現する感じ。ヨナのシナリオはおしゃれ♪