ランスロットルートネタバレ・感想
このページでは『イケメン革命』ランスロットルート18話~26話のストーリーネタバレ・感想を書いていくよ!!
彼からの手紙の内容やプレミアストーリー・スチルについてもネタバレしていくのでぜひ参考にしてみてくれ♪
選択肢などの情報は以下のネタバレ無しの攻略を参考にしてね!!
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第18話「二つ目の願い」
《ランスロットの私室》
夜になり、やっと目を覚ましたランスロット。
主人公はいつものように、真実を教えてくださいと頼みますが、ランスロットは黙ったままです。
そしてふと、あの夜会の日の約束を思い出しました。…ランスロット様と交わした約束、お願い事はもうひとつ残っている。
卑怯な手だとは知りつつも、主人公は「これはもう1つのお願い事です。真実を話してください」とランスロットに懇願します。
…長い長い沈黙の後、ランスロットは「真実を聞いても不快な気持ちになるだけだ、それでも良いか?」と前置きした後、諦めたように語り始めました。
《ランスロットの話》
ここクレイドルは魔力で成り立っている国。
それなら、魔力は集めれば集めるほど良いのではないか、と考えたことから始まる。
魔法の塔は、より巨大な魔力を集めるために極秘の研究を始めた。それは、人から魔力を精製する方法…人体実験を始めたのだ。
魔法の塔と赤のキングは何百年も前から癒着した関係であったが、ランスロットの父はその癒着も、人体実験も断絶しようと考え、先代の魔法の塔の最高権力者であるアモンの父と和解寸前まで話を進めた。
…が、アモンの手によってそれは壊されてしまった。なぜならアモンは自分の父を暗殺し、ランスロットの父の魂を魔宝石で抜いて廃人にしてしまったからだ。
自分の父を殺して最高権力者になったアモンは、ランスロットの父を廃人にした日、ランスロットの前に現れた。
父親を半殺しにした犯人だと分かり、怒り狂いアモンを殺そうとするランスロット。しかし、アモンはランスロットを脅した。
「俺に逆らったら、お前の親友、シリウスとハールも廃人にしてしまうぞ」と。
友や軍の皆を守りたい一心で、ランスロットは心を閉ざし、皆に嘘をつき、…ここまでやってきたのだ。
主人公と出会った時、ランスロットの父は黒の軍に殺されたのだろうと言ったが、きっとあれもアモンの仕業だろう。
黒の軍と衝突させるきっかけを作るため、アモンが殺したに違いない。
《ランスロットの私室》
…ここまで話し終わった時、主人公はランスロットに質問します。
赤の部下や、黒の軍にこっそり話をして協力を得ることはできなかったのですか?と。
ランスロットは、もし少しでもアモンに裏切りを見せたら、見せしめに誰かが殺されてしまうかもしれない、クレイドルの人間を皆殺しにしかねないアモンには従うフリを貫かねばならないと答えます。
ランスロットは、はっきりと言いました。「我が使命は、クレイドルの民を守ること」。
自分がこの国の未来を諦めたらいけない、こう深く決心しているのでした。
気づくと、主人公の目からはいつしか涙がこぼれ落ちていました。
ランスロットの告白
おぉー…ランスロットの告白話、ついに来ましたよー!もう何回も何回も主人公がランスロットに質問して、もらえなかった真実のお話です。
ランスロットも、まさかここで夜会の時に約束した「お願い事」権利を発動されるとは、思いもよらなかったでしょうね(笑)なかなか賢いぞ、主人公ちゃん!
そして、思いがけない話を聞けました。赤のキングと魔法の塔は癒着した関係だった、というのは本当だったんですね。しかも人体実験まで行っているとか…。
でもランスロットの父親は潔癖な人だったんでしょう。このような不純な関係は止めにしたい、と考えて話し合いを重ね、和解寸前まで行きました。でもアモンさんが全部ぶち壊したんですね…
アモンに脅されて、誰も傷つけたくないという必死の思いから、ランスロットは何年も何年も従うフリを続けています。
本心でないことを言ったり行ったりすることは苦痛で仕方ないに違いありません。それで、ランスロットは心自体をを消し去ってしまったんですね。なんとも…悲しいお話で、読んでてこちらも泣けてきてしまいました。
ここで、シリウスさんと、ハールさんとは学友であり親友だったということも分かりましたね。
いつか、この3人が学生だったころのお話も読みたいものですね!
第19話「開戦」
《ランスロットの私室》
ランスロットの話を聞き、本人も気づかないうちに主人公は泣いていました。主人公の涙を見て、少し焦るランスロット。
主人公は「ランスロット様が泣かないから、代わりに泣いているのです」と答えます。
その答えを聞き、ランスロット様は少し微笑みました。
涙を見るとたまらない気持ちになる、と言われて主人公はがんばって涙を止めようとします。
そんな主人公に、ランスロットは初めてのキスを落としました。
ランスロットは、今聞いたことは誰にも言ってはいけない、その口止め料のキスだと言いますが、主人公はこんなに胸が痛くなるキスは初めてだと感じます。
疲れたから今日は休めとランスロットが言い、もうこれ以上話したくないという気持ちを察した主人公は部屋から出て行きます。その後ランスロットは部屋の電気を消しました。
真っ暗な部屋の中、主人公と出会った頃のことを思い出すランスロット。
主人公のことを道具として欲しがっているアモン、決してアモンには渡さず無事に元の世界に帰す…と誓うのでした。
《赤の兵舎 談話室》
翌日。
ランスロットが昨日、黒の軍に開戦を申し込むと宣言したことが、一晩にしてクレイドル中で一番の話題になっていました。
もちろん、赤の軍でも皆騒がしく、落ち着かない雰囲気になっています。
イライラするヨナ、そして静かに物事を深く考えているエドガー。
エドガーは、ゼロを襲った犯人もまだ分からないし、この前黒の軍と対峙した時に矢を放った犯人もまだ判明していない。
それなのに開戦するとは…ランスロット様にきっと別の思惑があるのではないか、と。
真実を知る主人公は、この2人に相談したい気持ちをぐっと堪えます。ただヨナは、どんな状況でもランスロット様を信じ、共に戦うだけでいいんだよ、とエドガーに諭します。まるで自分に言い聞かせるように。
そして、ヨナが主人公を見て言います。
そろそろ君も元の世界に帰る日が近づいてきたね、と。
ランスロット様のことばかり考えていた主人公は、ヨナに指摘されて現実に引き戻されました。自分が帰ることなど、すっかり忘れていたのです。
ヨナは、これから両軍の戦いが激化していく中、まだ安全なうちに元の世界に戻れそうで良かったねと言いますが、主人公は困惑します。
自分だけ平和な場所に行ってしまっていいのか…と言いますが、エドガーたちは、主人公のことを大事に想うようになったから分かって欲しい、と。
そして。ランスロットが正式に開戦の日に選んだのは…満月の前の日でした。
悲しみのキス
ランスロットが主人公に初めて心を開き、その壮絶な人生を想って主人公が涙をこぼし…2人は初めてキスをします。
ランスロットが大好きな主人公なのに、このキスは胸が張り裂けそうな思いがしました。嬉しいはずのキスなのに…。
ランスロットは「口止め料のキスだ」なんて言ってますが、きっと照れ隠しですよね(笑)
女性慣れしてそうなランスロットですが、意外とシャイだったりして(笑)
そして、赤の軍がそろそろ開戦する、と言えば…それはクレイドルでも一番の話題になりますよねー!
お互いに本気で戦えば怪我人も出るでしょうし、一般の国民だって傷つくかもしれない。皆不安な気持ちでいっぱいでしょう。
そして、さすがエドガーさん、ランスロット様の秘密をなんとなく感じ取って、真実に辿り着きそうな勢いです。
ランスロット様一途なヨナも、ランスロット様の心が分からず迷いが少し出てきているようですね。
しかも、主人公は安全なうちに元の世界に帰って、と言われてモヤモヤした気持ちになります。…真実を知ってしまったから、ランスロット様のお役に立ちたい!と思うのは…仕方ないですよね。
さて。主人公が帰る予定の満月の日。ランスロットが開戦に選んだのは、まさにこの満月の日でした。ランスロット様の思惑、いったい何なんでしょうか?
第20話「ランスロットの目的」
《赤の兵舎 談話室》
満月の日の前日。
主人公は談話室で、カイルとエドガーと他愛無い話をしていました。そこにヨナが険しい顔をして入ってきます。
ランスロット様がついに黒の軍に声明を出した、と。
「満月が空の頂上に昇った時、セントラル地区の公会堂前で開戦する」とのことでした。
明日のために、幹部を全員執務室に集めているとヨナは言います。
主人公は、自分もランスロット様に会わせてとヨナにお願いしますが…一瞬困った顔をして、ヨナはごめん、と言って立ち去ります。
《執務室》
カイルとエドガーを連れて、ヨナは執務室に入りました。
療養中のゼロ以外は、これで全員幹部が揃いました。
ランスロットは皆を見渡し、目が深紅の光を帯び始めます。…その姿は戦いに飢えた獣のようで、幹部全員が息を呑んで立ち尽くしました。
ランスロットは言います。
明日の開戦で、黒のキングが降伏するまで戦い尽くせ、もちろん…手加減なく、殺戮の限りを尽くすのだ。
我が意志に従えぬ者は、今ここで死んでもらう、と。
ランスロットの本気を見た幹部たちは忠誠を誓い、明日の出撃のために各々立ち去って行きます。
ひとり部屋に残ったランスロット。目は元の色に戻り、孤独の色に染まります。
その時、扉をノックする音が聞こえました。そこに立っていたのは…ゼロでした。
元気になったゼロ、明日も出撃する予定ですが、その前にランスロット様と2人きりでお話がしたくて遅れて来たとのことでした。
ゼロが言います。
ゼロと主人公を襲ったのは魔法の塔の人間だった。
ゼロは、魔法の塔の内部事情を知っているからこそ、ランスロットが戦いを挑もうとしているのは…魔法の塔ではないか。
一体1人で何をしようとしているのですか、と詰め寄るゼロに、ランスロットは静かに言います。
…ゼロ、お前が魔法の塔に人生を狂わされ、辛い思いをしているのはよく知っている。だからこそ、魔法の塔との決着は自分でつけたい、と。そして少しゼロに微笑んだ後、ランスロットは執務室から出て行きます。
《主人公の私室》
明日の準備をするようヨナに言われた主人公は、部屋に戻りましたが何も手が付かず、ひたすら考え事をしていました。
ランスロット様の思惑は一体何…?
そして、ある答えにたどり着きます。
満月の夜、両軍が戦いを始める。
きっとアモンは、その戦いに意識を奪われるはずだ。…その時こそ、唯一アモンに隙ができる時。
ランスロットはひたすらこの瞬間を待っていて、自分の命を懸けてアモンを倒しに行くに違いない…!
その時、ランスロットの扉が開く音がしました。夢中で扉をノックする主人公。
今日はずいぶんと騒がしいな…とランスロットが扉を開けてくれます。ただ、今夜は主人公が訪問することは分かっていたけれど、と。
《ランスロットの私室》
主人公はランスロットに、さきほど考えついたことを言いました。
1人でアモンと戦いに行くつもりなのではないですか、と。ランスロットは黙っていますが、それは肯定の意味。
でも、「お前は明日元の世界に戻るのだから、もう関係ないことだろう」と言われて主人公は決心します。
私は元の世界に戻りたくない…ここクレイドルで、ランスロット様のお傍にいたい、離れたくない、と。
震える声でランスロットが「なぜだ」と聞きますが、ランスロットの本当の心を知っているのは自分だけだから、と主人公が答えた瞬間、ベッドに組み敷かれていました。
ランスロットは初めて、「アリス」ではなく主人公の名前を呼んだのです。
(プレミアストーリー「忘却の彼方」へ続きます)
赤のエースゼロ
いよいよ両軍の戦いが始まってしまいますね…!ランスロットは幹部たちを激励して、明日の出撃に備えるように言います。
ただ、ゼロだけは本質を見抜いているようです。はっきりしたことは分かりませんが、ゼロは昔魔法の塔にいたみたいですね…。首のタトゥーもその名残のようです。
以前魔法学者たちに襲われた時、ゼロのことを「失敗作」と呼んでいたこともあり、もしかして魔法の塔では魔力を持った人間を創り出す研究もしているのかもしれません。そんなゼロの追及も、ランスロットは突き放したりせず、遠回しに「自分の手で決着をつける」とだけ言ってゼロをなだめます。
そして…!主人公ちゃんが必死で考え抜いた結果。
明日の開戦を囮にして、ランスロットはアモンを極秘で倒しに行くんだ、とやっと気づきました!そんな無謀なこと…と思い、自分も協力するからここクレイドルに残る!帰らない!と言い張ります。
ランスロットは、アモンが主人公を道具として欲しがっているのを知っているので、まさかその張本人の目の前に主人公を連れて行くわけありませんよねぇ…?
でも、初めて主人公を「アリス」ではなく、名前で呼ぶランスロットでした。ランスロット様も苦しいんでしょうね。
主人公を守りたいために、なんとかして元の世界に戻したいと思っている反面、主人公が一緒にいたいと言うと心が揺れてしまう…切ないです。
第21話「記憶の彼方」
《ランスロットの私室》
翌朝。
明るい陽射しを感じ、主人公はゆっくりと目を覚ましました。…しかしそこは、見慣れない場所。
しかも自分の頬が濡れていて…なぜか泣いていたみたいです。
何か大切なことを忘れているような気がして、目を閉じて思い出そうとしますが…どうも記憶が途切れてしまって思い出せず、しかも頭痛がします。
夢のせいなのかもしれない、主人公はそう考えました。
扉の向こうから自分を呼ぶ声がしたので、扉を開けると…そこは見知った自分の部屋でした。
いつものお世話係が自分のことを呼んでいたみたいです。そして、自分にお客さんが来ていると教えてくれました。
《執務室》
…その頃。執務室では、今日の開戦に向けて会議が行われていました。
会議が終わり、皆解散しますが、ランスロットはヨナとエドガーを呼び止めます。
そして3人だけになったのを見届けてから、ランスロットはヨナに命じました。
今日の出撃にヨナは参加せず、主人公を送り届けるための護衛をしてほしい、と。
ランスロットの右腕として出陣したいヨナは反論しますが、重要な任務だからこそお前に頼んでいると言います。
アリスが黒の軍に奪われて、我が軍の邪魔になったら困るだろう?
害になりそうな存在の主人公は、確実に消しておこう…と。
そしてエドガーは、不在のクイーンに代わって存分に戦え、とのことでした。
エドガーは退室間際にランスロットにこう言います。…ランスロット様は、主人公を最初から守るつもりで、赤の兵舎に攫ってきたのでしょう?
そして、満月の日になったら無事に元の世界に戻す、そう最初から決めていたのでしょう?
…もちろん、ランスロットは答えません。沈黙は、肯定なのですから。
《赤の兵舎 廊下》
執務室を出たエドガーは、どこか楽しそうです。そして、ランスロットの主人公に対する想いにも気づいていたエドガーは、こう呟きます。
…主人公をずっと手元に置いておけばいいのに。主人公がいなくなるなんて、退屈になってしまって…嫌だなぁ、と。
《赤の兵舎 別室》
お客さんが来ていると教えてもらい、誰だろうと考えながら部屋に向かう主人公。…なんとそこには、ブランがいました!
ブランは主人公をクレイドルに連れてきてしまった張本人。
ブランは自分にも少し責任があると感じていて、今夜元の世界に戻る主人公に会いに来ていたのでした。
今夜帰る意志はあるかどうかを主人公に確認します。
…ランスロットの記憶をなくしてしまった主人公、何かとても大事なことがあったような気がするけど、もちろん帰りたいと答えました。
ブランは見送りをすると申し出ますが、突然現れたヨナがそれを断り、自分が責任もって見送るから大丈夫だと言います。ブランはとても優しい笑顔を見せて、去って行きました。
《赤の兵舎 廊下》
夕方になり、早めにガーデンへと出発することにした主人公とヨナ。
忘れ物はないか、ヨナはいろいろと気を配ってくれます。そして、廊下を歩いていたら向こうから誰かが歩いてきました。
エドガーの観察眼
ランスロットが主人公に、記憶を消し去る魔法をかけて…ランスロットのことだけを忘れてしまったようですね!こんな綺麗さっぱり忘れてしまえるものなんですねー!
そして、ブランさんが最後の意思確認にやってきました。ランスロット様といい仲になってること、少しは知っていたのかもしれません(笑)
それをあっさり「帰ります」とか主人公が言ったので、実は拍子抜けしてたりして。
一方、ランスロット様は最後まで、他の人間には主人公のことを邪魔者扱いしてみせましたね。
アモンさんに気づかれるとヤバいので、なかなか徹底してます(笑)
でもエドガーにはさらっと否定されて、しかも「主人公はランスロット様のこと大好きだし、ランスロット様だって主人公のこと、好きなんでしょ?だったらずっと一緒にいればいいのに」とか見破られてました。さすがというか…エドガーはものすごく他人を観察しているんでしょうねー!
お互いに想い合っているのに、一緒にいれない…。そんな切ない展開になってしまいました。もう主人公とヨナはガーデンに向かい始めています。ランスロット様とこのまま、すれ違ったままお別れなのでしょうか…?
第22話「花言葉」
《赤の兵舎 廊下》
ヨナとガーデンへ向かう主人公。その時、向こう側から誰かが歩いてきました。見知らぬ人です。
金色の髪、海の底のような青い瞳。とても美しい男性なんだけど、寂しそうな目をしている…。
主人公はその男性とうっかり目が合ってしまい、知らない人をジロジロ見てしまって失礼だ、と慌てて視線を逸らします。
軽く会釈だけして通り過ぎましたが、ヨナはその男性と少し話をしてから主人公のところに戻ってきました。
戻ってきたヨナは少し怒っていて、主人公の態度は失礼なんじゃないか、と言われました。
見知らぬ人とはいえ、この赤の兵舎ではお世話になったから…一言くらいお礼を言った方が良かったかな?と思う主人公。そう、ヨナが「ランスロット様」と呼んでいた知らない人だけど。
素直にヨナに謝ると、かえってヨナにビックリされてしまいます。そして、ヨナは「主人公が決めればいいこと」と微笑んでくれました。
《ランスロット 私室》
ランスロットは私室に入り、ため息をつきました。大きな窓を見ると、ガーデンへ向かって馬を走らせるヨナと主人公の姿が見えました。
主人公の髪が陽ざしを受けてキラキラと輝いています。
…その姿をいつまでも見送り、「もう心はなくしたと思っていたのに」と呟くランスロットでした。
《ガーデン》
ヨナたちがガーデンに到着したら夕方になっていました。
空に近くて空気が澄み、夕焼け色に染まったガーデンはこの世とは思えないほど美しいものでした。
ヨナが誇らしげに「今のガーデンが一番綺麗なんだよ、初めて見たんじゃない?」と言いますが、主人公はどうも知っているような気がしてなりませんでした。
満月が昇るまで時間があるので、芝生に並んで座り待つことにした2人。
ヨナは主人公のために、土産話としてクレイドルのおとぎ話をしてくれます。クレイドルの住人だったら、誰でも知っている有名な話だとか。
《おとぎ話》
あるところに、国を守る1人の王子がいた。
美しく聡明で、とても強い力を持つ王子だった。この王子を恐れ、敵対する国の魔法使いが王子に魔法をかけた。
…それは「永遠に孤独になる魔法」。
人の声も聞こえず、自分の声も届かない。そして本当に1人ぼっちになってしまった。こんな状態で生きていても辛い、でもどうせ死ぬなら皆を守って死にたい。
1人で敵を倒そうと向かう王子に、ある娘が王子の腕を掴んで引き止めた。
娘は必死で話しかけるが、全く王子は聞こえない。そして、娘は近くにあった白薔薇を摘んで王子に差し出した。
その白薔薇を見た瞬間、王子の魔法は解けて孤独ではなくなった。再び皆と協力して王子は立ち上がり、国を守った…という話だ。
《ガーデン》
どうして白薔薇で魔法が解けたの?と聞く主人公に、ヨナはいたずらっ子のような顔で答えます。
だって1輪の白薔薇の花言葉は…「あなたしか、いない」だから。
愛の告白の意味があったのでした。
突然、主人公の頭が痛みだし、意識が朦朧としてきました…!焦る主人公、自分の意識の欠片を掴みます。
すると…不思議な光景が蘇ってきました。目の前に男性がいる。その人は…自分に白薔薇を摘んで、髪に飾ってくれた。
白薔薇の意味は、教えてくれなかったけれど。この人は誰だろう…必死でさらに記憶を捕まえようともがいてもがいて…やっと大切な記憶を捕まえることができたのです。
ここは、ガーデンだ。そして、あの男性は…ランスロット様だ…!
洪水のように記憶が流れ込んできました。今、何もかもを思い出したのです。
朦朧としている主人公を見て、焦ったヨナが肩を掴んで揺さぶっていました。
はっきりと目を覚ました主人公、ヨナにこう告げます。
「私、今まで大切な記憶を失ってたの」
怒涛の展開
ここの回は…怒涛のお話の回ですよー!
切ない気持ちが入り混じった神回だと思います。
ヨナと主人公がガーデンに向かう前、やっぱりランスロット様が通りすがりましたね。
偶然通りがかったみたいな雰囲気ですが、これ絶対にランスロット様、主人公ちゃんの様子を見に来ましたよね?そして、完全に忘れ去られてて傷ついていますよねランスロット様?
まぁ忘れる魔法をかけたのはランスロット様自身なんですけどね!立ち去って行く主人公の姿を最後まで眺めて、目に焼き付けてますランスロット様。すごい切ないじゃないの…
そして、一方ヨナが甲斐甲斐しくお世話をしてくれます。
ランスロット様に冷たい素振りを見せる主人公にちょっと怒りますが、ランスロット様とお別れが淋しくて素っ気なくしてる、と勝手に解釈してくれたようです…。
そして、帰るまでの時間に素敵なお土産話もしてくれました。なんと、この話こそが記憶を呼び戻す鍵になったんですねー!そして、あの時点でランスロット様は主人公に愛の告白、してたんですね。
余談ですが、ランスロットもシリウスも花言葉がキーワードになっています。
確かシリウスは「アイリス」の花。そして今回のランスロットは「白バラ」です♪
ってことは二人に関係するハールのストーリーでも花言葉が出てくるんでしょうか??
さあ、ランスロット様を思い出した主人公、ここで元の世界に帰る訳がありません!さぁランスロット様の元に急げー!ヨナは許してくれるかな?
第23話「赤の名の下に」
《ガーデン》
ランスロットの記憶を取り戻した主人公、ヨナにそのことを告げます。
ヨナは驚きますが、主人公の話を静かに聞いてくれました。
アモンとランスロット様の関係、アモンの企み、…そして今ランスロット様が1人でアモンに戦いを挑みに行っているだろうこと。
全てを話し終えた後、ヨナは険しい顔をしていました。
急に言われても信じられないかもしれない、でも信じて欲しい…そう言いかけた時、
ヨナは「俺は代々赤のキングに仕えるクレメンス家の血筋、何が正しくて正しくないかは判断できる」、
主人公の言葉は、全て信じようーーと。
ランスロット様の行動が目立つと今までの努力が水の泡になる可能性があるので、ヨナと主人公は2人だけで魔法の塔を目指すことに決めました。ここから、ヨナと主人公の2人だけの戦いが始まります…!
《森の中》
ヨナに馬に乗せてもらい、2人で魔法の塔に向かいます。
主人公がふと空を見上げると…そこには見事な満月が空に浮かび始めていました。
もう少しで魔法の塔だ…という時になって、無数の人々の気配がします。息をひそめる2人。
…魔法学者たちが、これから開戦される軍の衝突を見に行くようでした。
戦いの行方をアモン様に報告せねば、と話しながら大勢の魔法学者が現れてきます。
仕方がないので、見つからないように遠回りすることにしたヨナたち。
《入らずの森》
なんとか大勢の魔法学者たちに気づかれずに逃げることができました。…と思いきや、別の魔法学者たちの一団が突然現れたのです!
魔法学者たちは魔法石を通信機のようにして連絡を取り合い、新しい蹄鉄の後を見つけたと連絡を受けてヨナたちを探し当てたようでした。
ヨナは主人公を背で庇いながら、剣で魔法学者たちと戦い始めます。さすがのヨナも、相手の数が多くて苦戦を強いられています。
そして…ヨナに剣が振り下ろされようとした、その時。
別の剣がヨナを守ってくれました!
なぜか、エドガーがその場にいたのです!そしてもう一人、ゼロも。
セントラル地区で待機しているはずのエドガーとゼロが、この場にいることに驚きを隠せないヨナです。
エドガーが言うには、ずっと待っていてもランスロット様は現れないし、ゼロが「黙って、ついて来い」と言うから来ましたよ、とのこと。
ヨナと主人公はエドガーたちにこの場を託し、魔法の塔へ向かうのでした。また皆、無事で再会できることを誓いながら。
ランスロットからの手紙「幸せを願う」
主人公、この手紙をお前に出すことは……ないだろう。
出したところで、これが誰からの手紙か、お前はもうわからないのだから。
主人公、俺はアモンの手を取ったあの日から、
しだいに自分が人でなくなっていくように感じていた。
心を殺し、……しだいに自分自身ですら、心がある場所がわからなくなっていった。
……だが、俺はお前と出逢い、お前を愛し、
心の場所を、思い出した。
お前が笑う度に、心は温かくなり、
お前が泣く度に、心が痛んだ。
心はここにあるのだと、強く感じていた。
……お前が、俺を獣から人間に戻してくれた。
お前といる時だけは、……人であれた。
…………最期にお前と出逢えたことが、俺の幸福だ。
主人公、もう俺は充分だ。
俺の残りの幸せの全てがお前に降り注ぐよう、願っている。
幸せになれ、この世界の誰よりも。
Lancelot Kingsley
みんなで突撃!!
ヨナは、何でランスロット様が主人公の記憶を消したの…?そんなこと、する必要ないじゃない?と聞きますが、ここにはちゃんと主人公は答えませんでしたね(笑)
ランスロット様にみっともないくらい縋って、ランスロット様に抱かれて…そして目を覚ましたら記憶、なくなってました。なんて言えないよ恥ずかしいぃー!
でも、ヨナはあまり追及しませんでした。なんとなく分かってたのかもしれませんが。ヨナさん、深追いしないでくれてありがとう!
アモンさんとランスロット様のことを聞いて、すんなり信じてくれましたヨナ様。
真面目なヨナだったら、君は向こうの世界に帰らなきゃ、とか頑固に言いそうで心配してたのですが、良かったですね!
しかも、ヨナだけでなくエドガーやゼロもこの場にいるなんて!
確かに、ランスロットがいつまでも現れなかったら、本質を知っているゼロは気が気じゃないですよね。
そして、仲良し(?)のエドガーを誘って一緒に来てくれました。嬉しいじゃない!
…でも、でもですよ?よく考えてください皆さん!今セントラル地区には…誰がいるんですか?
ランスロット様はもちろん不在、ヨナは主人公と2人で魔法の塔へ、エドガーとゼロは入らずの森で戦闘中。
んー…カイルは、多分戦闘要員じゃないよね?医務室で怪我人待機だよねきっと?あれ、赤の幹部全員いないんじゃない?
これから戦争します、とか言った赤の軍の幹部が全員その場にいないとか…こりゃ黒の軍、きっと困惑するだろーな(笑)
なんだこれ、みたいな。
第24話「ラストバトル」
《魔法の塔 周辺》
入らずの森を駆け抜け、鬱蒼としていた森がしだいに開けてきました。そして、ついに…目の前に魔法の塔が現れます。
しかし、魔法の塔の周りには暗雲が立ち込め、雷が轟き禍々しい雰囲気をたたえていました。
魔法の塔の上で、ただならぬことが起きているようです。
ヨナたちは入り口を探しますが、それらしき扉がありません。焦る2人。
でも、柱の奥にぼんやりと光るものを見つけます。そこには塔の最上階へと続く、透明な階段がありました。
手すりもなく、ただの透明な板が天へと連なっているだけの階段。もし落ちたら…死ぬだろう、でもあの最上階でランスロット様が1人で戦っているのだと思うと、覚悟を決めて上り始めます。
《透明な階段》
風が少し吹き付けただけで、身体がぐらついて足を踏み外しそうです。
ヨナと主人公は、なるべく下を見ないようにして慎重に上って行きました。しかし、階段の途中でヨナが息を呑みます。
…なんと、下から魔法学者たちが追いかけてきているのです!
しかも、魔法学者たちは魔宝石を使って攻撃してきました…!
それを手でつかみ、魔法を無効化する主人公。
しかしヨナは、こんな所で無駄に力を使ってはいけない、ランスロット様のために君だけ先に行け…!と背中を押してくれました。
きっとヨナが一番ランスロット様のお傍にいたいはずなのに、私にそれを譲ってくれた。
その気持ちをしっかりと受け止め、主人公はその場をヨナに託し、1人で階段を駆け上って行きます。
《魔法の塔 最上部》
主人公が階段を上っている頃。
魔法の塔の最上部では、アモンとランスロットが対峙していました。
ランスロットが裏切ることも予想範囲内だとアモンは言い、もし自分が死んだら赤の軍・黒の軍を大量の魔宝石で殺せと命じてある、と余裕そう。
しかし、アモンが命じてある部下たちは全員処理してきた、だから軍の皆は大丈夫だ。俺は命をかけてお前と刺し違える…とランスロットが言います。その気迫に押されて慌てふためくアモン。
深紅の瞳に染めながら、ランスロットがアモンを追い詰めた時…アモンが「やめろ!ランスロット!」…
「とでも言うと思ったか?」
その時、ランスロットの足元では床にはめ込まれた円盤が光り出しました。
なんとこの円盤は、魔力を持つ人間を閉じ込める装置だったのです…!魔力を吸われ始め、苦し気に身体を曲げるランスロット。
《透明な階段》
一生懸命階段を駆け抜け、やっと最上階にたどり着いた主人公。
階段の終わりには大きな扉がありました。嫌な予感が的中し、その扉には鍵がかかって開きません。
ここまで来たのに…ランスロット様はすぐそこにいるのに…!
孤独なランスロット様、あなたを決して一人にしない。お願い、扉よ開いて…!
強く願った瞬間、錠が砕け散ります。その扉をそっと開ける主人公。扉の向こうの風景は…おぞましいものでした。
《魔法の塔 最上部》
主人公が扉を開けた時、ちょうどランスロットが円盤から魔力を吸われ始めた時でした…!
身動きが取れないランスロット。アモンが巨大な魔宝石を取り出し、ありったけの魔力をランスロットに投げつけて殺そうとしている瞬間でした。
全速力で走る主人公、アモンとランスロットの間に割り込むにも時間がない…!
せめて…ランスロットの体に向かって飛び込み、抱きしめて床に身を投げ出します!
強大な魔宝石の魔力は、全て主人公の体に吸収されていきました。
全身を激しく焼かれるような感覚が襲い、意識が朦朧とする主人公。
そして、やっと目を開けたら…そこにはランスロットの姿が見えました。
記憶を消したはずなのに、と動揺するランスロットに向かって、主人公は「あなたを忘れるわけがないでしょう?」と微笑みます。
思わぬ主人公の登場に、アモンは研究材料が飛び込んできた、と嬉しそう。
それを聞き、ランスロットは激しい怒りで燃え上がります。
俺の愛する人をこれ以上侮辱するな!…そう叫び、ありったけの魔力をアモンに打ち込みました。
「我が深紅の血統よ、燃えあがれ…!」
再び辺りは閃光に包まれ、何も見えなくなります。…でも、ランスロットの優しい言葉だけ耳に届きました。
お前も、この世界も、この手で守ってみせる、と。
捨て身のアタック
ヨナと主人公、やーっと魔法の塔へ辿り着きましたね。でも、魔法の塔、入り口がありません!厳重警備なのでしょうか?
それとも、皆魔法を使えるのでテレポーテーションして中に入るんですかね?
でも、さすがに非常階段みたいなのもありました。良かった…
一応魔法の塔は公共機関だし、魔力をもたない人だって訪問するはずですものね。
でもなんでこんなに危なっかしい階段にしてあるんでしょう?これ、マジ落ちるよ?これも魔力で普通の階段になったりするのかな?
やはり途中で魔法学者たちが群がってきたので、ヨナさん離脱。残るは主人公だけです。
最上階の扉もやっぱり鍵がかかっていて、もちろん愛の力で鍵を壊し、最上階にたどり着きました。ここまで来た主人公、きっと殺気迫る雰囲気だったに違いないですね…!
そして扉を開けたら、目の前では愛するランスロット様がまさに殺されようとしてました!これは…驚愕したでしょうね…
そして、ランスロット様に向かってダイブし、なんとか助けることはできましたが、主人公が犠牲になってしまいました。
さすがの科学の国の人間でも、大量に魔力を浴びたら生きていけないんじゃないの…?ちょっと心配です。
でも、ランスロット様の「俺の愛する者」という言葉を聞けて、ちょっと感動しました。
主人公ちゃんは意識が朦朧としてますけど、ちゃんと聞けたかな?
なかなか言ってくれそうにないですもんね、ランスロット様は恥ずかしがって(笑)
スチル「悪夢の終わり」
第25話「薄れゆく意識の中で」
《ガーデン》
《魔法の塔 最上部》
ランスロットの放った渾身の魔力を浴び、アモンの叫び声が響き渡ります…!
そして、魔法の光が消えたらそこには、石像のように固まったアモンの姿が現れました。
ついに、ランスロットの孤独な戦いは終わったのです。
主人公はランスロットに駆け寄りたいのですが、身体に力が全く入りません。
その代わり、ランスロットがふらつきながら主人公の元にやってきました。主人公の元で崩れるように膝をつき、抱き抱えます。
しゃべるな、体力を温存しろ、とランスロットに言われる主人公ですが、ランスロットを想う気持ちが大きくて言葉がこぼれ落ちます。目の前のランスロットの顔は哀しみに溢れていました。
主人公は更に意識が朦朧としはじめ、夢か現か分からなくなってきました。でも、主人公はしゃべり続けます。
ランスロット様といろいろやりたいことがあるんです、ランスロット様のことを皆が待っている、生きてくださいね…と。
そこまで言ってついに意識を完全に失ってしまいました。
ランスロットに一番伝えたかった言葉ーーあなたしか、いない。そう想うほどに愛していますーーこの言葉は言えないまま。
意識を失った主人公、ランスロットはかろうじて生きていることを確認します。その時、ちょうどヨナが部屋に駆け込んできました…!
消耗しきったランスロットと、死んだように眠る主人公を見て焦るヨナ。
いち早く主人公を助けるために、ランスロットはヨナたちを抱えて赤の兵舎までテレポーションします。
《赤の兵舎 ランスロットの私室》
テレポーションし、3人はどさりとランスロットの部屋に倒れ込みました。
息も絶え絶えになりながら、ランスロットはヨナに指示を出します。
…まだ満月が頂上に昇るまで少し時間がある。今からセントラル地区まで行き、無意味な争いを止めてくれないか…?と。
ヨナはランスロットの想いを受け止め、馬を走らせるのでした。
《セントラル地区》
赤の軍と黒の軍が対峙していました。開戦の時刻はそろそろ迫ってきています。
しかし、黒の軍では少し動揺が広がっていました。
フェンリルが、赤の幹部が全員不在とはどういうことだ?とレイに言いますが、
レイは赤の軍から攻撃を仕掛けてきたら迎え撃とう…と慎重に考えています。
そこに、ヨナが駆け込んできました…!
ヨナは到着するなり、赤の軍に武装を解除せよと命令します。
赤の軍も動揺を隠せませんでしたが、皆ヨナの指示に従いました。
そして、ヨナは軍帽を外し、黒の軍に向かって深くお辞儀をし、宣戦布告を取り消したい…と謝罪します。
黒の兵士たちからは非難の声が飛びましたが…シリウスが馬から降り、ヨナに近づいて言いました。
顔を上げて欲しい、そして今何が起こっているのかも…教えてくれないか、と。
《ランスロットの私室》
ヨナに呼ばれたカイルが、血相を変えてランスロットの私室に入ってきました!
瀕死状態の2人を目の前にして混乱するカイル。
ただ、ランスロットが魔力を使ったことだけは悟ったようです。
ランスロットはカイルに対して、主人公は魔力を浴びすぎて瀕死状態になった、これから自分が魔力を使って主人公を助けるから、後のことは任せたよ、と。
カイルはこれ以上魔力を使ったら、ランスロット自身も死んでしまうかもしれないと激怒します。
しかし、ランスロットの静かな決意を目の当たりにして、カイルも心を決めました。
俺が主人公もランスロットも絶対死なせない、と。ラ
ンスロットは安心したように微笑み、最後の力を振り絞って主人公の体に魔力をつぎ込みます。…そして、ランスロットも意識を失うのでした。
(プレミアストーリー「Day dream」へ続きます)
戦いは終わったけれども……
…やっと終わりましたね、ランスロット様の長くて辛い、孤独な戦いが。
アモンさんをなんとか倒しましたが、最愛の主人公も…倒れてしまいました。
主人公を傷つけたくなくて、記憶を消してまで元の世界に戻そうとしたのに、むしろ自分を庇って傷つき倒れてしまったなんて。ランスロット様の心は悲しみで弾けそうなのではないでしょうか。
そして、ランスロットはヨナと主人公と一緒に赤の兵舎に帰り、ヨナには開戦を阻止するようお願いしましたが、ヨナが間に合って本当に良かったですね!
プライドが超絶高いヨナが頭を下げて謝ったので、その破壊力はすごかったみたいです(笑)
シリウスさんが、ちょっと顔上げなよ、みたいな。
そしてそして…。これから気張らなきゃいけないのはカイル。
いきなり目の前に重病人が現れて、後は任せた、とか言われたらもう…ちょっと可哀そうなくらい(笑)
もーお前ら勝手なことばっかり言いやがってぇー!みたいな気持ちだったでしょうね(笑)そんな簡単に命、救えませんからね!がんばってカイル先生!
第26話「再会のガーデン」
《赤の兵舎 主人公の私室》
何か…長い長い夢を見ていたような気がする。主人公は、重い瞼をゆっくりと開けました。
そこには…見慣れた天井、どうやら自分の部屋で寝ているようです。
ゆっくりと視線を動かしていくと…ふいに名前を呼ばれました。そこにはカイルが座っていて、自分のことを見ています。
主人公は頭に手を添え、ゆっくりと起き上がります。
…魔法の塔で、ランスロット様をかばって、魔力を全身に受けて。そして悲しそうなランスロット様の瞳を見て…そこで記憶が途切れていました。
カイルに、ごめん寝てたみたいと言う主人公。
カイルは、主人公が記憶を失っていた時のことを教えてくれました。
主人公がここに運ばれた時は瀕死の重体で、ランスロットが魔力を使い主人公を助けた。
そして3日以上、昏睡状態になって眠り続けていたとのことでした。
もちろん、ランスロットも元気で問題ないとのこと。
カイルは、2人して命を投げ打って…本当に死んでしまうかと思った、2人とも生きてて良かった…と泣きそうな顔で言いました。
ランスロットは今ガーデンにいるぞ、と教えてくれたので、主人公は急いで部屋を飛び出します。
《赤の兵舎 廊下》
ガーデンへ急ごうと、廊下を走る主人公。すると誰かに声を掛けられました。
見ると、ヨナとエドガーが驚いた顔で立っています。…そして、2人とも穏やかに笑ってくれました。
心配かけてごめんね、2人とも無事で良かったという主人公に対して、
そんなの当たり前じゃない、と素っ気ないヨナ。
でも、エドガーが「ヨナさんは毎日貴女のお見舞いに行ってたんですよ?」と横で茶化します。
顔を真っ赤にして焦るヨナが、恥ずかしさをごまかそうと大騒ぎ。そこに、ゼロも通りがかりました。
ゼロもすっかり元気になったみたいで、皆で笑い合います。
主人公がこれからガーデンへ向かうことを皆知っていて、ヨナが馬で送ってくれることになりました。
《ガーデン》
…ガーデンに着いた頃は、もう夕方になっていました。一番ガーデンが美しい時間帯です。
会合はとっくに終わっていて、人気がなく不安になる主人公。すると、遠くから足音が聞こえてきました。
そちらを見ると、そこには…逢いたくて逢いたくてしかたなかった人、ランスロットが立っていました。
思わずランスロットの名を呼ぶ主人公。ランスロットも主人公に気づき、名前を呼び返してくれます。
お互いに1歩1歩歩み寄り、見つめ合います。言いたいことがいっぱいありすぎて、黙って立ち尽くす主人公。
ランスロットは主人公の頬を両手で包み、優しく叱るように言います。
「お前は俺に死ぬな、生きろと言う割には…お前が死にそうになってどうする」と。その顔はとても苦しそうでした。
主人公は、ランスロットの手に自分の手を重ね、自分よりもランスロット様のことが大切だから、守りたいと願ったんですと答えました。
ランスロットは「俺も、自分よりも主人公の方が大切だ」とだけ言い、主人公に背を向けてしまいます。
背を向けつつもランスロットは、主人公が死んでしまった世界などにいたくない、生きていて欲しい…と言葉を続けました。その声は震えています。
胸がいっぱいになる主人公、後ろからランスロットを抱きしめ、絶対にいなくならないから…私から記憶を消さないで、とお願いします。
そして、初めてランスロットが笑います。
魔力は使い果たしてしまったから、もう魔法は使えない、ただの男になったんだ、と。
驚く主人公ですが、魔法が使えなくてかえって清々しい、もう「獣」ではないのだからーーとランスロットは嬉しそうでした。
このまま、美しいガーデンに包まれる2人でした。
ただの男としてEND
はあぁぁ…主人公もやっと目を覚まして、これで一件落着ですね!ずっと昏睡状態だったみたいなので、カイル先生がつきっきりで治療をしてくれてたみたいです。
主人公が眠っている間、大好きなお酒も全く飲まなかったみたいで…カイルの本気をちょっと見た気がします。
赤の兵舎内をパタパタと走っていると、ヨナとエドガーにも会いました。
2人とも主人公の目覚めを心待ちにしてたみたいですね。アモンを倒すため、共に戦った戦友ですからねー!
ゼロもやってきて、これで赤の幹部全員(ランスロット様を除く)と無事を確かめ合い、今まで以上に深く仲良くなれたみたいです。
そして、最後は…愛しのランスロット様が登場です(/ω\)
お互いがお互いを大切に想い、命をかけてもいいと思える間柄なんて、こんな激しい恋なんて…羨ましいじゃないですかぁー!
ランスロット様はとても心が強い人なのに、主人公が死にそうになった時は精神的ダメージが大きかったみたいですね…やっぱりそれだけ深く愛してるって、ランスロット様もさすがに自覚したんじゃないでしょうか?
最後に「お前がいれば、それでいい」とランスロット様が言ってくれましたが…遠回しの愛情表現すぎて、主人公にちゃんと伝わってない気がしますよ!
もっとはっきり「俺の恋人になって」って言わないと!