がろはる_喜

このページではイケメン戦国謙信のプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

ぱいせん_喜

今回の「病み上がりの恋情」情熱ルート第十三話中盤の恋の試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「病み上がりの恋情」

顕如との戦いの傷がもとで高熱にうなされる謙信。

過去のトラウマと決別をした謙信は元気を取り戻し、主人公と喜びあうのでした。


上杉謙信

おいで、●●●

イケメン戦国_主人公

(あ……っ)

身体を抱き寄せられ、とくっと鼓動が鳴った。

上杉謙信

今こそ本当の意味で、俺はお前を手に入れたのだ

イケメン戦国_主人公

(……謙信様の過去の傷を、私が癒やせたの?)
(もう謙信様が深い哀しみに心を狂わせなくていいの?)

嵐のような感動が胸に吹き荒れ、心を波立たせる。

イケメン戦国_主人公

(どうしよう、こんなに幸せで……)

声を詰まらせながらようやく言葉にした。

イケメン戦国_主人公

っ……嬉しいです
あなたの心を取り戻すことを諦めなくてよかった

イケメン戦国_主人公

(たくさんの悩みと苦しみのあとに、こんなご褒美が待ってるなんて)
(謙信様の過去を丸ごと、受け止めてあげられる日が来たんだ)
(謙信様を信じて、愛してよかった……っ)

上杉謙信

お前には長い間、つらい思いをさせたな
これからはもう、哀しませはしない

壊れ物を扱うように髪を撫でられ…
こらえようとしても次から次へと涙の粒がこぼれ落ちた。

イケメン戦国_主人公

すみません、普段はこんなに涙もろくないんですけど……
幸せなのに泣きたくなるなんて、変、ですね

上杉謙信

変などと思うわけがない
お前が心のままにこぼす涙はこの世の何よりも美しい
だが、これから先は哀しみの涙ではなく幸せな涙だけを流せ

イケメン戦国_主人公

っ…謙信様…

胸がいっぱいになって、ただ謙信様の名を呼ぶ。

上杉謙信

……●●●

謙信様も応えるように私の名を呼び、そっと顔を寄せられて……

イケメン戦国_主人公

ん……っ

奪われた唇から甘い熱が流れ込む。

イケメン戦国_主人公

…ん、ぁ……

口の中で舌を捕らえられ、弱いところをくすぐられ…
最後に、ちゅ…とかすかな音を立てて唇が離れた。

イケメン戦国_主人公

っ…謙信様、怪我、してるのに…

上杉謙信

怪我をしていると愛しい女に口づけてはいけないという決まりがあるのか

イケメン戦国_主人公

そういうわけじゃ、ないですけど……っ
(もっと触れられたくなってしまうから困る)
(少し冷静にならないと)

こぼれそうな本音を押し込めて、謙信様からそっと身体を離す。

イケメン戦国_主人公

傷の具合は、どうですか?

上杉謙信

もう何ともない

イケメン戦国_主人公

……嘘はだめですよ。見せてください
(あんなに熱が出るくらいの怪我だったのに、大丈夫なわけない)

上杉謙信

…仕方ないな

謙信様は着物の襟もとをくつろげ、その下を私に見せた。

イケメン戦国_主人公

(っ、やっぱり、ひどい傷……)

包帯代わりに巻かれた布と無数の切り傷が痛々しい。

上杉謙信

もう良いだろう

謙信様は私の顔を見て、さっさと着物の前をあわせる。

上杉謙信

これらはお前を守った証しだ
誇りに思うことこそあれ、お前が気に病むようなことはない

堂々とした謙信様の言葉には、一切の迷いも嘘もないことがわかる。

イケメン戦国_主人公

(でも…)
…こんな怪我、もうしちゃだめです
謙信様はもっと自分を大事にしてください

上杉謙信

そうだな

イケメン戦国_主人公

(え?)

すんなり同意を得られると思わなくて、目を瞬かせる。

イケメン戦国_主人公

(今までの謙信様は私を壊れ物のように扱っても…)
(自分のことは大事にしてなかった)

イケメン戦国_主人公

嬉しいですけど、何か心境の変化があったんですか……?

上杉謙信

変化というわけではないが…
ただ、俺が血を流し倒れた時のお前の顔を思い出しただけだ

イケメン戦国_主人公

(あ……)
(あの時の私は何も考えられず、謙信様の名前を叫んでた)

上杉謙信

朦朧とした意識の中で、哀しむお前に何もしてやれないことが不甲斐なかった

イケメン戦国_主人公

(そうだったの……?)
(あんな時にまで謙信様は私のことを考えてくれてた)

どこまでも純粋な愛に心を射抜かれて、息を呑む。

上杉謙信

先ほど言っただろう、これからはもう哀しませない

イケメン戦国_主人公

(謙信様が私の気持ちに歩み寄ってくれることが、こんなに嬉しいなんて…)

イケメン戦国_主人公

っ…ありがとうございます

イケメン戦国_主人公

(何かしないと気持ちが溢れだしそうだ)
謙信様。私に今、してほしいことはありませんか?

上杉謙信

してほしいことか……
それならば、お前の傷も見せろ。越後で斬られた肩の傷だ

イケメン戦国_主人公

私の傷を……っ?

とっさに肩口の傷を着物越しに押さえる。

イケメン戦国_主人公

っ…でも、場所が場所だけに脱がないとお見せできないですし…

上杉謙信

脱げばいいだろう

イケメン戦国_主人公

(脱げばって……そんな簡単に)
無理です……っ

上杉謙信

してほしいことを聞いたのはお前なのにか?

イケメン戦国_主人公

それは……っ

謙信様は私の肩にそっと触れる。

上杉謙信

俺はな。ずっとお前の傷口を確認するのが怖ろしかったのだ
見たら平静ではいられなくなると知っていたからだ

イケメン戦国_主人公

そうだったんですか……?

上杉謙信

ああ
だが今、過去の哀しみから解放されたけじめとして……見ておきたいと思った

イケメン戦国_主人公

(そういう理由だったんだ…)
(それなら……謙信様の覚悟に応えてあげたい)
(この方のために何でもしたいって思ってるのは本当だから)

イケメン戦国_主人公

っ…わかりました…脱ぎます

上杉謙信

……!

ゆっくりと着物の帯を解き……
思い切って片袖を腕から落とした。

イケメン戦国_主人公

(落ち着かない……)

胸元でずり落ちないように着物を押さえたまま、謙信様を見つめる。

イケメン戦国_主人公

どう、ですか……?

上杉謙信

よく見えない。身体をまっすぐにしていろ

私のすべてを奪うような強い視線で貫かれ、動きを縫いとめられる。
むきだしになった肩から鎖骨の線が緊張で熱を帯びる。

上杉謙信

……痛々しいな

形の良い眉をひそめ、謙信様はぽつりと呟く
それを見ている私の心の方が痛くなった。

イケメン戦国_主人公

……謙信様の傷も同じですよ

上杉謙信

そうか。同じか

イケメン戦国_主人公

…はい。だから、これからはお互い怪我に気をつけましょうね
どちらかが傷ついたら、もうひとりも傷ついてしまうから

上杉謙信

ああ。そうしよう
お前の身体は俺のもので……その代わり、俺の身体はお前のものだ
それで良いか、●●●

イケメン戦国_主人公

っ…はい。もちろんです
(こんなに甘い独占欲、私は知らない)
(謙信様は文字通り、私にすべてを投げ出してくれる)

その代わりーー私のすべても謙信様に奪われる。
そのことがひどく幸せだった。

上杉謙信

だが、忘れるな
俺のものということは、俺の好きに扱って良いということだ

イケメン戦国_主人公

(っ、あ)

ふわりと抱き寄せられ、布団の上に沈められる。
その拍子に胸元で押さえていた着物がずり落ちて……

イケメン戦国_主人公

(だめっ)

上杉謙信

隠すな。……今さらだろう

慌ててもう一度引き上げると、
その手の甲に宥めるようなキスが落とされる。

上杉謙信

お前が俺のものだと自覚したら…
今度は傷だけでなく、すべてが見たくなった

イケメン戦国_主人公

ずる、い……そんなの

上杉謙信

●●●、手をどけろ
自分から俺にすべてをさらけ出すお前が見たい

イケメン戦国_主人公

(っ……)

傲然と命じられて勝手に指先から力が抜けた。
外気にさらされた肌の柔いところに、視線だけで火を灯される。

イケメン戦国_主人公

だめ、です。謙信様、お身体に障ります。熱も……っ

上杉謙信

熱はとうに引いた
これは、お前のせいで掻き立てられた熱だ

危険な甘さが低い声に混じり、そのまま唇が肌をたどった。

イケメン戦国_主人公

…ゃ…謙信様……っ

上杉謙信

俺のためにと恥じらうお前を見ていて、我慢などできるわけがないだろう

イケメン戦国_主人公

(我慢できないのは謙信様だけじゃない…)

ようやく訪れた心の平穏に、身体は性急に互いを求めた。
静かな夜に儚く水音が響く。

イケメン戦国_主人公

(そういえば、もう雨の音は聞こえないな)

甘く霞んだ意識の中でふとそんなことを考えたー…


がろはる_尊

最後の雨の音のくだりがいいですね♪余韻が残るプレミアストーリーに仕上がっています。

がろはる_喜

情熱ルートの謙信の方がちょっと優しめに感じるのは私だけ??