がろはる_喜

このページではイケメン戦国秀吉のプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

ぱいせん_喜

今回の「優しい贈り物」第二話後半の恋の試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「優しい贈り物」

いつでも優しくて、頼りになる秀吉。

そんな秀吉に裁縫の仕事を頼まれた主人公は仕事を完了すると、秀吉に会いに行くのでした。

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


イケメン戦国_主人公

(できた!着物に挑戦したのは初めてだけど、何とかなったな)

縫い上げた小袖を広げながら、笑みがこぼれる。
こうして服を作り上げるのは久しぶりだ。

イケメン戦国_主人公

(今できる精一杯のことはやったけど、まだまだだな)
(これを着る女の子が、気に入ってくれますように)

心からそう願うけれど、なぜか少し胸が痛んだ。
小袖を縫ったのは、数日前、秀吉さんに依頼されたことがきっかけだった。

豊臣秀吉

今夜はお前に仕事を頼みにきたんだ

イケメン戦国_主人公

(仕事?)

にっこり笑って秀吉さんが風呂敷包みを解く。
中身を見て、私は目を見開いた。

豊臣秀吉

これを、お前に預けたい

イケメン戦国_主人公

(これって・・・私が市で見てた布だ)

イケメン戦国_主人公

仕事ってもしかして、服を作る依頼?

豊臣秀吉

正解。大事な奴への贈り物にするつもりなんだ。頼めるか?

イケメン戦国_主人公

(どうしよう。着物は作ったことないけど・・・)
(せっかくの機会だから、挑戦したい・・・!)

イケメン戦国_主人公

秀吉さん、実は私、着物を縫った経験はないの。だけど、作り方をちゃんと勉強します
だから、引き受けさせてください

どきどきしながら、私は秀吉さんに頭を下げた。

豊臣秀吉

逆に頼み込むとは、いい意気込みだな。よし、任せた。
とびきり可愛く仕上げてくれ。頼んだぞ

イケメン戦国_主人公

(秀吉さんの期待に応えられるよう、全力は尽くしたつもりだけど・・・)
(大事な奴って、どんな子だろう)
(やっぱり恋人かな。前に市で出会った子たち、皆、可愛かったし・・・あの中の誰かかも)

会って聞けばいいことなのに、何度も同じ疑問が頭を巡る。
胸がちくちくするのはきっと、秀吉さんが沢山構ってくれたから・・・
誰かに取られたように錯覚して、少し寂しくなった、多分それだけだ。

イケメン戦国_主人公

(仕事で面倒見てもらってるだけなんだから、寂しくなるのは変だよね)

自分にそう言い聞かせ、私は小袖を丁寧に風呂敷に包みこんだ。

イケメン戦国_主人公

お邪魔します。

秀吉さんの御殿を訪れた私は、案内された私室へと足を踏み入れた。

豊臣秀吉

待ってた。ゆっくりしていけよ

イケメン戦国_主人公

うん・・・。はい、これ。頼まれてた小袖です。

豊臣秀吉

もう出来たのか!すごいな、お前
広げていいか?

イケメン戦国_主人公

もちろん

包みを解くと、秀吉さんが小袖を広げる。
畳の上に、鮮やかな布が広がった。

イケメン戦国_主人公

(服を作ってるとき、この瞬間が一番、緊張するな・・・・)

着物に見入っている秀吉さんを、ドキドキしながらうかがっていると・・・

豊臣秀吉

・・・大したもんだな。ありがとう

イケメン戦国_主人公

(よかった!気に入ってもらえたみたい)

満面の笑顔を見て、私はようやく胸をなでおろした。
秀吉さんは、用意していたらしい巾着を私に渡した。

豊臣秀吉

謝礼だ。小遣いとして大事に使えよ?

イケメン戦国_主人公

えっ、お金はいいよ。いつもお世話になってるし・・・

豊臣秀吉

だーめーだ。お前は仕事して稼いだんだ。もらってくれないと困る。

イケメン戦国_主人公

ありがとう・・・。それじゃ、ありがたく受け取ります

イケメン戦国_主人公

(嬉しいな。戦国時代でも、ちゃんと仕事を認めてもらえるなんて)
(あっ、でも、秀吉さんに気に入ってもらうだけじゃダメなんだ)

イケメン戦国_主人公

よかったら、これを贈る子に感想を聞いてもらえるかな

豊臣秀吉

え?

変な焼きもちを悟られないよう、できる限り淡々と告げる。

イケメン戦国_主人公

今後の参考にしたいの。気に入らないところがあったらすぐ直すから

豊臣秀吉

―●●●、お前はこの小袖の出来、どう思ってる?

イケメン戦国_主人公

え?私は・・・
まだまだ腕が未熟だし、単純な形になっちゃったから、もっと精進しなきゃ、と・・・

豊臣秀吉

作る側としての感想はわかった。着る側の立場だったらどうだ?

イケメン戦国_主人公

(それは・・・)

イケメン戦国_主人公

自画自賛になっちゃうけど、可愛い着物だなって思ってる
基本的な形だからこそ、帯と帯飾りを色々合わせて楽しめるし・・・
何より、布地がとびきり素敵だし、着心地も抜群のはずだよ

豊臣秀吉

なるほど。それ聞いて安心した

満足げに笑って、秀吉さんが小袖を手に取り・・・

イケメン戦国_主人公

(え・・・?)

私の身体に、ふわりとまとわせた。

豊臣秀吉

もらってくれるか?ささやかだけど、俺からの贈り物だ

イケメン戦国_主人公

(ええ!?)

イケメン戦国_主人公

それじゃ、これを贈る相手って・・・

豊臣秀吉

●●●っていう名前の、最近出会った女だ
その子には色々迷惑かけたんだけど、めげずに頑張ってくれてるから、ちょっとしたご褒美に、な

目を丸くする私の鼻先を、秀吉さんが楽しそうにピンッと弾いた。

イケメン戦国_主人公

(っ・・・どんな顔したら、いいんだろう)

胸がいっぱいで、うまく言葉が出てこない。

イケメン戦国_主人公

いいの・・・?

豊臣秀吉

こら、俺のほうがお願いしてるんだ。頼むから、受け取ってくれ。

イケメン戦国_主人公

ありがとう・・・!

すごく嬉しいのに、なんだか目頭が熱くてうまく笑えない。

豊臣秀吉

あのな、そんなに感激するようなことでもないだろ?
面倒見るって決めた相手は、俺にとっては家族同然なんだ

イケメン戦国_主人公

(家族、か・・・)

イケメン戦国_主人公

秀吉さんみたいな人と兄妹だったら、幸せだろうな

豊臣秀吉

気が合うな、俺も同じこと考えてた
お前みたいな妹がいたら、可愛がり倒すのにってな

イケメン戦国_主人公

ほんと?

豊臣秀吉

本当だ。ま、残念なことに妹がいないから、お前を可愛がることにした。

イケメン戦国_主人公

それじゃ私も、秀吉さんを本物の兄だと思うことにする

イケメン戦国_主人公

(嬉しいな・・・)

豊臣秀吉

さっそく着てみてくれ、部屋の外で待ってるから

イケメン戦国_主人公

うん

豊臣秀吉

・・・あ、その前に

秀吉さんは、物入れから包みを取り出し、私の前で広げた。

豊臣秀吉

帯はコレで、帯飾りはコレだ。で、簪(かんざし)はコレを使え

イケメン戦国_主人公

え・・・。これ、秀吉さんの・・・?

豊臣秀吉

そんなわけあるか!お前のだ

イケメン戦国_主人公

私の?もしかして、これも用意してくれてたの・・・?

豊臣秀吉

しょうがないだろ。市に連れてっても、お前は遠慮するから・・・
こういう形なら受け取ってくれるだろうと思ったんだ
城に来たばっかりで持ち物も少ないし、これくらいなら邪魔にならないだろ?

イケメン戦国_主人公

(そこまで考えてくれてたんだ・・・)

イケメン戦国_主人公

秀吉さんって気遣いの達人だね。全日本お兄ちゃん選手権があったら確実に天下を取れるよ

豊臣秀吉

わけわからないこと言ってないで、いーから着替えろ

イケメン戦国_主人公

うん!

イケメン戦国_主人公

秀吉さん、着替えたんだけど・・・・・どうかな?

襖を開いて呼ぶと、秀吉さんが戻ってきて、目を細めた。

豊臣秀吉

ん、可愛い

イケメン戦国_主人公

(・・・っ、直球だな)

お世辞だとしても、嬉しくならずにはいられない。

豊臣秀吉

ただ、ちょっと帯が曲がってる。じっとしてろよ?

イケメン戦国_主人公

え?あ・・・

後ろを向かされ、テキパキと帯を結び直される。

イケメン戦国_主人公

(お兄ちゃんっていうか、もはや保父さんっていうか・・・)
(こんなに甘やかされて、いいのかな、私)

くるりと正面に向き直されると、あたたかな眼差しが降ってきた。

豊臣秀吉

よし、完成。似合ってる。

見上げた顔がどこか自慢げなのが、少しおかしい。

イケメン戦国_主人公

世話を焼いてる時の秀吉さんって、いきいきしてるね

豊臣秀吉

そうか・・・?

イケメン戦国_主人公

(自覚ないんだ)
(兄みたいに頼もしいだけじゃないかもな。ちょっとだけ、可愛いって思っちゃった)

胸がざわつくのを感じながら、小さく微笑む。

イケメン戦国_主人公

・・・困った人だね。秀吉さんって


豊臣秀吉

っ・・・
妹のくせに、生意気言うな

少し照れたような顔で、仕上げのように優しく頭を撫でられて・・・
ただの安心とは違う、危ういときめきが、私の胸を心地よく揺らした。


がろはる_喜

このサプライズはすごくいい♡大好き♡

がろはる_悲

でも、やっぱり兄妹関係なのね…悲しいワン(*´Д`)