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イケメン革命 | ランスロット=キングスレープレミアストーリー⑤「Day dream」

このページではイケメン革命ランスロットのプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!

今回の「Day dream」第25話後半のアバター試練プレミアストーリーになるぞ!!

プレミアストーリー「Day dream」

記憶を取り戻した主人公はヨナとともにランスロットを救いに、魔法の塔へ向かいます。

途中、追っ手に捕まり、一人で屋上にたどり着いた主人公はランスロットを捨て身で救い、なんとか黒幕を倒すことに成功します。
そして、薄れゆく意識の中で。

※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。


ーー……目が覚めると、私は真っ白な景色の中にいた。

(……これは、夢?)

白い景色を振り払うように、首を振ると……、
まるで、魔法にかけられたようにふわっと、景色が色づく。

賑やかな声、カップがぶつかる音、
長いテーブルに並べられたスイーツに、ここがお茶会の場所だと気づく。

……

歩き出すと、まだ足元がふわふわする。

(……なんだ、まだ夢の中にいるんだ)

醒めない夢を楽しむように歩き出すと、見慣れた姿が視界に飛び込んできた。

(あれは……)

その人たちが、私に気づく。

●●●、……お前もここに来てたのか

今夜は、良い夜ですね。●●●さん?

あーもう、カイル! あんまり飲み過ぎないようにね

わーってる、わーってる
ほんとうるせーよなあ。な、●●●?

なんだか4人に逢うのは久しぶりなような気がして、
思わず笑みが零れる。

その時、ふと違和感を覚える。

あれ……ランスロット様は?

あそこにいらっしゃる

ゼロの視線の先を辿ると、賑やかな喧騒から遠く離れた場所に、

1人で佇む姿が見えた。

……ランスロット様!

駆け寄ろうとする私の腕を、そっとエドガーさんが制する。

●●●さん、今、行っても無駄ですよ

…………無駄?

ええ、我が主は『永遠に孤独になる魔法』にかけられているんです

(それ……)

ヨナの顔を見ると、私の考えていることを察したように頷く。

そう、君に話したおとぎ話と同じさ
ランスロット様は、今、人の声が聞こえない
声を発することも、できない

ヨナの悲しそうな顔に、焦りが込み上げる。

ねえ、カイル。カイルなら治せるでしょう?

カイルはお酒を飲んでいた手を止める。

……いや、どんなドクターでも治せねえよ
これは病じゃねえ、魔法だからな

……そんな

堪らず、私はランスロット様の元へ走り出す。

……●●●!

人から離れた場所で、ただ空を見上げる姿に、駆け寄る。

金の髪が、クレイドルの風に揺れる。

……ランスロット様?

(……届いて、ない)

手を伸ばし、腕に触れると……、

……!

視線が、重なった。
だけど、重なった眼差しが、まるで何かを諦めるような色に染まる。

(……どうしたら、いいの)

魔法を、解きたい。

孤独に慣れきったこの方を、もうこれ以上1人にしたくない。
隣にいて、抱きしめて、そして……、伝えられていない愛を伝えたい。

その時、ふっと薔薇の淡い香りが鼻をくすぐる。

(あ……)

……どうして、1輪の白い薔薇が王子の魔法を解いたの?

ーーだって、1輪の白い薔薇の花言葉は……。

ーー『あなたしか、いない』だから。

この悪い夢があのおとぎ話と同じなら、魔法を解く鍵は……。

……っ

1輪の白い薔薇を摘んで、私はランスロット様に差し出す。
祈るような気持ちで、そっと差し出す。

ランスロット様……

……?

心に届くように、言葉を紡ぐ。

1人に、なろうとしないでください

……

あなたが、1人になろうとすると……私が困ってしまうんです

聞こえない声を聞くように、ランスロット様が私の頬に手を添える。

ーーあなたしか、いない
そう想うほどに、愛しているんですから

……!

ランスロット様が目を見開いた瞬間、
まるで重い鎖が壊れるように、ふわっと光が舞う。

……アリス

聞こえてきた声は、掠れていた。

私の声が、聞こえますか……?

……聞こえん

ランスロット様が、私を抱きすくめる。

あの……っ

もう一度、名前を呼べ

……ランスロット様?

……もう、一度だ

自分の存在を確かめるような声に、ただ愛おしさが込み上げる。

(……何度だって、名前を呼ぶから)

……ランスロット様

愛情を溶かして名前を呼ぶと、目の前の唇が弧を描く。

今、やっと聞こえた

……嘘が、下手ですね

ほう……?

ランスロット様が悪戯に笑い、まるで子どもの戯れのようなキスをする。

お前は、この唇が嘘をついているというのか……?

……っ……、あの……それは……

目を伏せると、ランスロット様が微かに笑う気配を感じた。

まるで、長い白昼夢から目覚めた気分だ

……はい

アリス。俺の魔法は解けた。だから……
ーーお前も、早く目覚めろ

……え?

目が覚めたお前に、俺は……
逢いたい

どれだけの時が経とうと、待っている
……永劫に俺は、お前を待ち続ける。お前が、落ちてきた世界で

ランスロット様の腕が解け、その姿がどんどん遠くなっていく。

ランスロット様……?

消えていく体温を探すように、求めるように、
私は重い瞼をそっと開けた……ーー


このあといったいどうなるの!!気になる!!