このページではイケメン革命ヨナのプレミアストーリーをネタバレしていくよ!!
今回の「甘い罰の時間」は第10話後半のアバター試練プレミアストーリーになるぞ!!
プレミアストーリー「甘い罰の時間」
3回目のデートでトラブルによりヨナとの待ち合わせに遅れた主人公。途中で雨も降ってきてびしょ濡れになります。
そのせいで主人公が風邪を引いた旨を手紙にしたためるレイ。見事、ヨナを黒の兵舎にこさせることに成功します。
※主人公の名前を呼ぶ部分は●●●にしています。
ヨナとの対話を実現させるため、レイから病気のフリをするよう命令を受けた、その日の午後。
(ヨナは来ない。来るはずないよ)
そう思いながらもブランケットを払いのける。
寝癖を直そうと、櫛を探してベッドを抜け出した時……
(ん?)
廊下からカツカツという靴音が近づいてきて、勢いよく、部屋のドアが開け放たれた。
●●●、具合は!?
(ヨナ!?)
反射的に、跳ねた前髪を手で隠す。
(お見舞いに来てくれたんだ。……でも!)
ヨナ、女性の部屋をノックもナシに開けるのは……
非常時に、そんな小さなこと構ってられない
ヨナが直進し、私の肩へ手を置き、顔を覗きこむ。
君、何をしてるんだ!? ベッドで寝てなきゃダメじゃないか
あ、ええっと……
もしかして、熱に浮かされて歩いてたとか……? 大変だ……っ
え? わ!?
軽々と横抱きにされ、身体がふわりと宙に浮く。
薄いネグリジェ越しにヨナの体温がはっきり伝わり、心臓が跳ね上がった。
ま、待って! 下ろして、ヨナ
騒がないで、身体に障る
だから、違うの! 私は病気にかかったりしてないの!
え……?
私を抱いたまま、ヨナはベッドの前で歩みを止めた。
ごめんなさい! でも、これにはわけがあって……
病気じゃ、ない?
私の言葉をさえぎり、ヨナが片眉をぴくりと上げる。
君はこの俺に、嘘をついたってこと?
(どうしよう、めちゃくちゃ怒ってる……!)
血の気が引いた次の瞬間、ヨナは私をベッドの上へ横たえーー
しかめつらで、私に馬乗りになった。
(わ……っ)
両手首を頭の上で束ねられ、乱れたブランケットの上で身動きが取れなくなる。
ギシッとスプリングが軋み、ヨナの怒った顔が間近に迫った。
嘘つきな子には、罰を与えなくちゃね
罰って……?
(ぁ……っ)
ピン、と、耳たぶを弾かれる。
触れられた箇所から首筋にかけて、ぞくりとした痺れが駆けおりる。
や、やめて、ヨナ
やめない
っ、うそ、だめ……ぁっ
ヨナの唇が、耳たぶのすぐ下へ押し付けられた。
(ん……っ)
薄い皮膚が、甘く吸い上げられて、否応なしに腰がよじれる。
駄目なのは、君だろう
ん……、ゃ……
耳たぶを甘噛みされ、脚が跳ねた。
ネグリジェがはだけてずり上がり、火照った肌が空気にさらされる。
(これ以上は、ほんとに、だめ)
ヨナのまとう香水の香りに包まれ、鼓動が加速していく。
涙目になって、手首を押さえていたヨナの手を振り払う。
お願い、もう、降参……っ
私は拳を丸めて、ヨナの胸をトンッと叩いた。
……
力が入らず、そのままヨナのジャケットをぎゅっと掴む。
嘘ついたことは、本当に、ごめん。だから……許して
…………
沈黙がベッドを包みこむ。
やがて、ヨナの唇から長いため息が漏れた。
……よくも、この俺を殴ってくれたね
ランスロット様でさえ、そんなことはなさらないのに
ぽつりと呟いたあとーー
ヨナは頭を私の肩にぽすんと埋めた。
(っ、ヨナ……?)
艶やかな髪がかぐわしく匂い立ち、私の頬をくすぐる。
本当に本当に、病気じゃないんだね?
う、うん……
頷くと、ヨナはおずおずと顔を上げ、私をうらめしげに見つめた。
赤のクイーンに仮病を使うなんて、馬鹿にするにも程があるよ
君のせいで、1日の予定が台無しだ
こんなに馬を急かしたのは、生まれて初めてだ
君が……なんともなくて、よかった
(ヨナ……)
はあ、と、ヨナがまたため息をつく。
(私が病気だって聞いて、飛んできてくれたんだ)
(すごく心配してくれてたから……こんなに、怒ったんだ)
滅茶苦茶なことをされたのに、なぜか怒りは湧かず、
その代わり、胸がぎゅっと引き絞られた。
……ありがとう
気付けば私は手を伸ばして、怒りに染まるヨナの頬に触れていた。
っ……
見た目以上にヨナの肌はなめらかで、吸いつくように私の指に馴染んだ。
っ……この手は、何なの
(あっ、つい……)
ええっと……お礼の、ついで、というか
……意味がわからないよ
ごめん……
手を引こうとしたら、その上から、ヨナが手のひらを重ねた。
別に、やめてとは言ってないでしょ
(え……)
だいたい、何で、ありがとう、なのさ
それは……心配してくれたから
俺は、心配なんて……っ
ーー…ああ、したよ。すごく心配した! 文句ある!?
……ううん、ない。嬉しいよ
(自分でも変だと思うくらい、ヨナの気持ちが、嬉しい)
……言っておくけど、調子に乗らないでよね
今度俺に嘘をついたら、ただじゃ置かないんだから
うん、もうしない。本当にごめんね
ヨナ
……うん。海よりも深く反省して
うん……
ヨナの恨みごとさえ不思議とくすぐったくて、少しだけ笑ってしまった。
……何なの、その笑顔
腹立つなあ、●●●って
そう言いながらも、ヨナの口元もほころんでいく。
ベッドの上でくっついて、私たちは子どもみたいに、無邪気に笑った。
めっちゃ怒られると思ったら、ヨナ優しいですな♡しかし…このあと